4話 ページ5
.
フロイドとジェイドを授業に送り出し、雑用係は植物園へと足を向ける。
次の仕事はクルーウェル先生に頼まれた薬草の採取なのである。
・
・
『...レオナさんか？』
植物園に生えている木の上から、だらりと垂れている珍妙な尻尾。
なんとなく見覚えのあるそれに、ポツリと思い浮かんだ名前を呟く。
「ああ？...んだよ、草食動物か」
『おや、正解だったか。』
「なにしてんだお前こんなところで」
『クルーウェル先生に薬草の採取を頼まれて』
「へえ」
自分から聞いてきた割には興味無さそうなライオンである。
『レオナさんこそなにしてるんだ？』
今は授業中だろうに。
「ああ？...飛行術なんてかったるい授業やってられっか」
『つまりはサボりか』
「黙ってろ草食動物」
はいはい、と苦笑する彼女はそのままその場を離れようとする。
...が、
『...あの、レオナさん』
「...」
『...できればこの腕に巻きついた尻尾を外してほしいんだが...』
「...」
いや無視か。
彼女の腕にはレオナの尻尾がぐるりと巻き付けられていて、外せそうにもないのだ。
『レオナさん、次の時間までに薬草を採らなければいけないんだ。離してくれないか？』
「...ちっ」
『舌打ち！？』
「...どれだよ」
『え？』
「だからどの薬草かって聞いてんだろ」
『え、あそこに生えてる紫色の...』
「...ついてこい」
『ええ...？』
レオナは彼女が指さした場所へと足を向けると、彼女の手を引いてスタスタと歩き出した。
彼女は頭の中にいくつものはてなマークを浮かべながらも、引かれるがままについて行ったのだ。
(昼の植物園)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1320人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あ - 面白いです…！！これからも更新頑張ってください！ (7月10日 18時) (
レス) @page9 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
脅威のセラフ - 夢主さん、うちに嫁に来ないかい？大事にするよ (2020年12月28日 21時) (レス) id: 285d3eca52 (このIDを非表示/違反報告)
あるみく - うぅ……グスッ……、夢主の気持ち切な過ぎて……グスッグスッ………泣けます…… (2020年11月25日 22時) (レス) id: 8de5b8d706 (このIDを非表示/違反報告)
お水とお餅(プロフ) - フグ刺し.......派手柱か......？う〜ん( ´〜｀) (2020年10月3日 17時) (レス) id: c273debe8e (このIDを非表示/違反報告)
あるみく - ジャミルとの絡みでものすごくニヤニヤしてしまいました！これからも頑張ってください！ (2020年10月3日 14時) (レス) id: 8de5b8d706 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おいしいくじら
| 作成日時：2020年8月16日 2時
