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『ゾム』
zm「A…？どした、ロボロとなんか話しとったんやないんか？」
『話終わった、ゾムの話してたんや』
zm「え、俺の？」
『そう、マーキングについてな』
zm「あぁ…」
この顔は知ってた顔やな
マーキングのこと、自分が限界なこと
自覚してて私になんも言わんかったんやな
いや、言えへんかったから
ロボロさんを通して私に伝えたのか
私が、言えない雰囲気を出してしまって
いたんだろうか
『なんで先に言わへんかった？私には、意見する気はないってことか？自分がこの先暴走したって、私を食い殺したって、全部私の「マーキングするな」って言葉のせいにするんか』
zm「……やって、仕方ないやん。お前のお願い聞きたかってん。それにいつもマーキングする時痛そうにするやん…俺だってそれ気になってたし、お前のこと傷つけないわけやないねん」
『それでもや、マーキングし続けても途絶えててもお前には毒やねんから、私には言って欲しかった。今更私のお願い拒否ったところで嫌いになったりせえへんから』
zm「…ごめん」
『ええよ』
私は、あの日本気で噛まれてから
ゾムに食われる覚悟をした
いつかその日が来るんだって
だから食われることはいいんだ別に
ただ、私を食ったら
ゾムはきっと悲しくて寂しくて
一人ぼっちになってしまう
食うその瞬間は自我を忘れてても
食った後ふと意識が戻ったとき
あ、食っちゃったんだ
もう居ないんだって
なにもかも空っぽになってしまう
それはなんだか、いやだ
なるべく長くあいつのそばにいるために
マーキングの管理はしっかりしよう
できるだけ長く
自我を残したゾムに食われるように
『さっそくやけど、噛んで』
zm「…は？今？」
『今。限界なんやろ？我慢すんなや』
zm「で…でも、加減が…」
『ええから、お願い』
zm「……お願いするんはズルやろ」
『知っててやっとるからな』
ゾムが私に弱いことは知ってる
ずっとずっと前から知ってる
卑怯なことは自覚してるけど
ゾムにはこれが一番効くんだ
ゾムの鋭く尖った牙が不安げに
私の肌へ突き立てられる
加減をしながら歯型がつく程度に噛まれ
ゾムの匂いがつく
だんだん荒くなる加減が一瞬なくなった時
ズキっと痛みが走る
その振り返り
『ほんまに加減できんのやな、久しぶりすぎたか』
zm「すまん…ごめ、加減…ごめん」
『いーよ』
だって私が悪かったんだから
いいよ
.
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りぃ - 一気読みした初見なんですけどめっちゃ好きです…こういうただの好きじゃ表せない感情のお話凄い好きで…設定も相まって最高です、話も読みやすいですし続きが気になります…更新頑張ってください…！ (2022年10月21日 5時) (
レス) @page8 id: 7225d3a88e (このIDを非表示/違反報告)
裂けないパピコ - うおおおおおおお!!スッすごい!!めちゃくちゃ好きです!! (2022年2月9日 16時) (レス) @page8 id: ce81fe4080 (このIDを非表示/違反報告)
犬好き(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです…！！！ci君との契約もどうなるか気になります…！！ありがとう御座います！！ (2021年9月19日 3時) (レス) id: a9e49597a8 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ﾎｱｱｱｱ、めっちゃ好きです！！(語彙力の消失) (2021年7月1日 18時) (レス) id: 9a926607ca (このIDを非表示/違反報告)
絵描きさん(プロフ) - 暁レイさん» ありがとうございます！！むしろここが勉強の息抜きなので、疲れた時は顔出したいな…なんて思っちゃいますね(^^;)もちろん受験第一なので、更新頻度はめちゃくちゃ低くなりますが、暇があれば息抜き程度に更新していきますね！ (2020年9月1日 1時) (レス) id: 215c832e11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絵描きさん
| 作成日時：2020年8月24日 1時
