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「やっと素が出たな、この箱入りのいい子ちゃんが」
『え…？』
「お前、俺にも大先生にも、一度だってそんなこと言わんかったやろ？」
『だって…それは…』
「だってやないわ、ほんまずるいなお前」
『はぁ？』
ずるいって、何がよ
あなたの方がずっとずるいわよ
騙して、嘘ついて
私の隣に立っていたくせに
本当はもっと、突き放して
大嫌いとでも言ってやりたいのに
彼を許してしまう
「話は終わったかな」
『グルッペンくん…』
「おう、ええ感じに素も出せたし」
「そうか、ならそろそろ種明かしといこう」
『種明かし…？』
まるで余裕がないのは私だけのようで
反省もなにもしていないように
笑う2人についていけない
まだ何かあるの…？
「A、騙してて悪かったな」
『なによ…もうさっき謝ったじゃない』
「あれは、俺がグルッペンの部下だって隠してたことをや。これは、今さっきまでのことな」
『…どういうこと…？』
「いや、すまない。今度は俺が説明しよう」
トントンさんは、面白くて仕方ないのか
ずっとニヤニヤと笑っている
なんか、気持ち悪い
グルッペンくんは、先程までのは
演技だったかのように
軽やかに口を開く
「あなたの願いは、分かっていた。あなたの話には何度も貴族や弟や、この国の軍の話がでてきた。それだけ意識しているのだと、気づいていたさ。全てに縛られて、苦しかっただろう？」
『…なに、知ったようなことを…』
「…試すようなことをして悪かった。あなたの願いは察していたし、あなたの願いを無視しようなどとは思っていない。この国の改善も嘘じゃない。あの日言ったことは俺の野望の一部だ。決して裏切らない、誓ってもいい」
もう、騙されないから
そう不信感に飲まれそうだったが
ふと目が合ったトントンさんが
強く頷いたから、なんだか気が抜けた
信じろって？
また彼に期待しろって？
それが再び叶わなかった時
傷つくのはごめんなのよ
もう、傷つきたくない
「…この2年間、確かに俺は何かをしていたとは言えないだろう。ただあなたを守るためにトントンを通して監視するだけで、あなたのことしか見ていなかったのだから」
『……私は守られることなんて望んでいないわ』
「あぁ、これは俺の願いだ。あの日言っただろう？大事なものを守れと」
『…まさか、私があなたの大事なものだとでも言うの？』
あれ、おかしいわね…
大事なものが予想外よ
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らむね@プリ小説もやってるよ！(プロフ) - コメント失礼します！最初から一気見をしてあっという間に時間が経ってしまいましたwゆっくりでいいのでこの後の更新も気長に待ってます (11月8日 11時) (
レス) @page22 id: 81e25a727e (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる飴飴 - とても面白くて、最初から一気見してしまいましたwww更新楽しみにしています。 (2022年4月29日 21時) (レス) @page22 id: 8c48bd4d9d (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - コメント失礼します！ハマって最初から読ませていただきました！とっても面白くて、これからの展開が楽しみです！次の更新楽しみにしてますね(*´꒳`*) (2022年2月19日 20時) (レス) @page19 id: 7aebf15c07 (このIDを非表示/違反報告)
まっち売りの少女(プロフ) - コメント失礼します！更新お疲れ様です！ずっと待ってました！ゆっくりでいいので更新続けて貰えると嬉しいです´`* (2021年10月11日 0時) (レス) id: 69c159beb8 (このIDを非表示/違反報告)
蝶花 - 更新待ってます！ (2020年12月26日 20時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絵描きさん
| 作成日時：2020年7月9日 2時
