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『話、の前に…私から一言言いたいことがあるの』
王宮へつくと
真っ直ぐ彼の執務室へ連れていかれた
前にここの警備をした時に少し
耳にしたけれど
この王宮には余った部屋がいくつもある
両の手を使っても足りない数だ
その部屋がもし貧しい人々のものなら
一体何人の国民が救えるのか
国王は、それを無理矢理にでも叶えられる
権力を持ってるのに
今までそうしなかった
この国の女性差別もなくならない
商人と貴族との契約も理不尽よ
お金を持っているのに無料で買い取るのは
明らかに不公平だわ
ねぇ、グルッペンくん
この国は欠陥だからなのよ
みんなが辛い思いをしてる
まだ気づいていないなら早く…
早くそれに気づいて
「一言、か…聞こう」
『……失礼を承知で聞くわ。
あなた、何がしたいの
この2年間、何をしてたの』
この2年間でやれることは
きっと沢山あったはず
王位が継承されていなくても
時期国王にはそれだけ我儘がまかり通る
環境があったはずなのよ
特別に即位式を早めてもらった…？
それは確かにいい考えだったわ
無能な国王を座から降ろすのは
でも、じゃあそれまでの時間は
何もしてなかったなんて言うの？
何も…ただ生きてただけ？
『初めから、何も期待しないつもりだったのよ…あなたには』
「……約束を、冗談だと思っていたと？」
『叶わなかった時、傷つきたくなかったのよ。期待して思い通りにいかなかった時って、凄く嫌になるでしょう？』
「俺は本気だった…ずっと」
『…ごめんなさい』
そうは思えない
何もしてないあなたに
これ以上期待はしない
既にあの日の彼の言葉を受けて
2割の国民がこの国を去ったわ
誰もあなたへ信頼なんて向けてない
だって誰もあなたを知らないんだもの
でも、じゃあ残りの国民は…？
彼らを裏切らないで
あなたへの信頼なんてこれっぽっちもない
そんな彼らが、信じて残ってくれたのよ
この国がいい国になると夢見て
『…答えて』
「……元々、その話をしようと思っていたんだ。この2年間の話と、俺の野望の話だ」
『…なんですって？』
「俺には野望があるんだよA・エヴァンズ。大きな野望だ、そのためには父の持つ王位が欲しかった。だから即位式を早めた」
『…あなたの、野望って…？』
ニヤリと笑う彼を見た時
私は初めて
彼が美しいだけの人間ではないと知った
.
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らむね@プリ小説もやってるよ！(プロフ) - コメント失礼します！最初から一気見をしてあっという間に時間が経ってしまいましたwゆっくりでいいのでこの後の更新も気長に待ってます (11月8日 11時) (
レス) @page22 id: 81e25a727e (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる飴飴 - とても面白くて、最初から一気見してしまいましたwww更新楽しみにしています。 (2022年4月29日 21時) (レス) @page22 id: 8c48bd4d9d (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - コメント失礼します！ハマって最初から読ませていただきました！とっても面白くて、これからの展開が楽しみです！次の更新楽しみにしてますね(*´꒳`*) (2022年2月19日 20時) (レス) @page19 id: 7aebf15c07 (このIDを非表示/違反報告)
まっち売りの少女(プロフ) - コメント失礼します！更新お疲れ様です！ずっと待ってました！ゆっくりでいいので更新続けて貰えると嬉しいです´`* (2021年10月11日 0時) (レス) id: 69c159beb8 (このIDを非表示/違反報告)
蝶花 - 更新待ってます！ (2020年12月26日 20時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絵描きさん
| 作成日時：2020年7月9日 2時
