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『痛っ、ん!痛いよおじさっ、!そこやだっ…う"っ!』

「…A…?」


思わず痛みで声が出た

この人、殴るの好きなのかな


痛いなぁ

すんごい痛い


けど今、それはどうだっていいんだ


『あ、き…?なんで』

「おま、お前……」


なにその目

その気持ち悪いもの見るような目


やめてよ


「はぁ、君のお友達?混ざる?」

「…は?」

「普段は友達の相手とかすんの?ハッ、ビッ〇じゃん」

『………』


最悪

なんで来ちゃったわけ


お前が、お前さえ来なかったら

なんも問題なかったのに


「なァ?こうやって躾てもらってんだろ?殴られて悦んじまうくらいなぁ!ははっ」

「な、ぐ…?」

「あぁそうだよ、なに?君じゃないの?この子こんなにしたの」

『……めて』

「あ?」

『やめてよ!…こいつは関係ないから、ね?続きしよ?』


帰れ

帰ってくれ


これ以上、俺のこと見ないでくれ


「っんの、変態!」

『ぐっ、ゴホゴホッ!』

「!Aっ」


あー、痛てぇ…


こいつの前で殴られるとか

ほんと無理


かっこわる…


おじさんの言う通り

なんで悦んじまうかなぁ、俺


「いーぜ、続きしようか。何だっけ?あぁ、"A"くん?」


気持ち悪い

殴られたところからじわじわくる


けど、何より

あきの前で醜態晒すなんて…


気持ち悪いな、俺


「いい?」

『はぁ、はぁっ…あ、』


おじさんのブツを押し付けられる

あぁもう、観念しよ


どんな状況でも、どんなに嫌でも

体が悦んじまう


俺はきっともう後戻り出来ない


でも、あきだけは…

あきの前でだけは


『…いや、だ』

「んぁ?」

「あーくそっ!!」


あきには見られたくない

その意味で嫌だと言った時


横で固まっていたあきが

いきなり叫んだかと思ったら


目の前のおじさんを突き飛ばして

俺の手を引っ張った


「帰んぞ馬鹿!!」


着崩れて落ちそうになるズボンを抑えて

ただ走るがままに路地裏を出た


後ろでおじさんがイラついて

何かを蹴っ飛ばす音がした


けど追いかけては来ていないようだ


『あっ、あき、おじさん来てないから…っ、もっとゆっくり…』

「出来るわけねぇだろっ、お前今どんな格好してると思ってんだ!」

『あ、やっ、だからっ、一回止まってよ。ちゃんと着るから…あき!』


聞く耳も持たずに

俺を引っ張って進むあきに


なんとなく、強く言えなかった俺は

そのまま人気のない道を通って家に帰った

.

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作者名:絵描きさん | 作成日時:2018年7月20日 19時

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