噂の編入生・2 ページ10
あれから三日後、今日は学園に入学して初のちゃんとした夜会だ。ティアお姉様にドレスを選んでもらい、ネオンナイト殿下の元へ向かう。
『この度はエスコートありがとうございます』
ネオン「いや、これくらい婚約者ならば当然のことだ」
私達は目を合わせずにエントランスまで向かう。ハルトナイツ様とティアお姉様の入場を見届け、次に入場する。私達の入場はティアお姉様達と同じくらい目立っていた。
「まあ!お二人もご一緒に入場なさったわ!ティアラローズ様もアナスタシア様も美しい」
「お二人揃って王族の婚約者とはクラメンティール家も鼻が高いだろう」
何も知らない人達の羨望の眼差しを受け、吐きそうになるのを抑えながら笑顔で礼をする。ティアお姉様達と並びながらダンスを終え、挨拶回りしているとアカリ様が笑顔で走ってきた。
アカリ「こんばんはハルトナイツ様…えっ!あなたはネオンナイト様!?」
ネオン「ええ、はじめまして。失礼ですがあなたは?」
アカリ「わっ私はアカリ・ティトレイットです!よろしくお願いします!」
ネオン「よろしくお願いします」
ネオンナイト殿下はアカリ様の言葉を軽く躱しながら愛想笑いを続ける。そんなネオンナイト殿下を気遣ってか、アカリ様にハルトナイツ様が話しかける。
ハルト「アカリ嬢、そのドレス似合っているな」
アカリ「本当ですか?ありがとうございます!」
ハルトナイツ様に話しかけられたアカリ様はパッと顔を明るくする。その会話に興味がなかった私は、次のアカリ様の言葉に耳を疑った。
アカリ「ハルトナイツ様、私とも踊ってくれませんか?」
((……何を言ったんだこの令嬢は))
ハルトナイツ様は困惑してティアお姉様を見る。
((いやいや、ティアお姉様に確認するなよ!それくらい自分で考えろアホ王子!!ダメに決まってるでしょ!!))
背後で火を燃やしているとティアお姉様は笑顔で了承した。
ティアラ「どうぞ。アカリ様は本日が社交界デビューと伺いました。ですからお相手をしてあげてくださいませ」
その言葉にハルトナイツ様はパッと笑顔になる。
ハルト「そうか、それもそうだな」
((え…?なに…ハルトナイツ様はアカリ様と踊りたいの??))
アカリ「ありがとうございますティアラローズ様!」
ティアラ「いいえ、デビューおめでとうございます。今夜は楽しんでいって下さいね」
アカリ「はい!」
そう言ってアカリ様はハルトナイツ様とダンスを踊りに行った。
173人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「転生」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ポウ(プロフ) - また更新してほしいです。楽しみにしてます! (1月25日 22時) (レス) id: 4b00597d9c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 更新楽しみにしています!頑張ってください(*´艸`*) (2021年7月26日 1時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
sandklove27(プロフ) - 好きです!夢中で読んでて睡魔も忘れ夜更かししてしまいました!続きが楽しみです(^ ^)更新楽しみに待ってます!! (2020年8月16日 23時) (レス) id: 31853c290c (このIDを非表示/違反報告)
いちご大福 - 続きが楽しみです。2でお願いします。 (2020年6月14日 10時) (レス) id: 7f3ea4f68c (このIDを非表示/違反報告)
ゑる(プロフ) - アンケートにご協力いただきありがとうございました!!近々続きを投稿します! (2020年4月11日 15時) (レス) id: 7fc3612902 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゑる | 作成日時:2019年9月15日 12時