琥珀色に染まる【ツイステ】 (ページ5)

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4 放課後トーキング！ページ5

今日も長い授業を終えて、放課後の時間がやって来た。私は特に部活動や同好会に所属している訳では無いので所謂、帰宅部と言うやつだ。予定も無いのでフラフラとゆっくり校舎を歩いていると、一室から賑やかな声が聞こえてきた。通り過ぎようとした瞬間、バタン！と扉が勢いよく空いた。

「あれ？カエデちゃんじゃん！こんな所でどうしたの？あっ、良かったら俺らとお喋りしようよ♪記念に写真も撮ろ！いぇーい！」

怒涛の勢いで話しかけ、ついでに写真も撮っていった彼は同じ寮の3年生ケイト・ダイヤモンドだ。部屋の中を除くとリリアとスカラビアの寮長もいる。

「っはは、凄い盛り上がりだな。これ何の集まり？」

気になってしまい思わず質問すると、ここは軽音部の部室で今はミーティングをしておったのじゃ！とリリアが教えてくれた。

「ミーティングって言うか、ただ菓子を食いながら喋ってただけなんだけどな！あっはっはっ！」

と楽しそうにスカラビアの寮長も話しかけてくる。顔と名前は知っていたが、話をするのは今日が初めてだ。この学園にはあまり見ない明るい性格で少し驚いた。

「所でお前は誰なんだ？ケイトとリリアは知ってるみたいだけど。」

折角なので部屋に入れてもらい席に着く事にした。ケイトが私にもお菓子をくれたので1口貰いながら答える。

「ヴァンルージュはクラスメイトだよ、ダイヤモンドとは同じハーツラビュル寮だからよく話をするんだ」

「そうだったのか！俺はカリム・アルアジーム。スカラビアの寮長だ、よろしくな！…えーっと……」

「カエデだよ、よろしくアジーム」

おう！よろしくなカエデー！と元気よく返事をするとカリムはまたリリアと話の続きを語りだした。私もしばらく一緒にお喋りを聞いていたらいつの間にか夕食の時間が差し迫っていた。

「っとと、もうこんな時間！俺らハートの女王の法律で7時までにリドル君の所に戻らないといけないんだった。遅刻したら首をはねられちゃう！」

そう言えばそんな事をリドルが話していたのを思い出した。ルール違反は重罪になるから急いで戻った方が身のためだ。切実に。

「3人と話せて楽しかったよ、ありがとう」

と言うとまた来いよ！いつでも来て構わんぞ、と2人が送り出してくれた。たまにはこういうのんびりした時間を過ごすのも悪くないなと密かな楽しみの1つとして追加させて貰う事にした。部室を出て私達は急いで寮へと足を運んだ。