音駒のマネは地獄耳！？(4)

160話 ページ17

駐車場まで来るとそこにはもう音駒のバスがあり

丁度バスから降りているところだった


『皆おはよう』


浅霧、研磨「「A！！／Aさん！！」」

ガバッ！！


夜久「A！お前大丈夫なのかよ！」

海「元気なのは良かったけど無理はしないでね？」

山本「無事で何よりだ！！」

福永「元気そうだね」

『心配かけてごめんね』

リエーフ「もう体は大丈夫なんですか！？」

芝山「お元気そうで良かったです！」



声をかけた瞬間優ちゃんと研磨は私目掛けて飛んできて

他のみんなも次々に駆けつけて来てくれる

でも1番会いたい人が

何故か見当たらない


『クロは…』



ガバッ…



黒尾「後ろですよお嬢サン」


『っ…クロ！！』

黒尾「そうお前のクロさんですよ〜」



唐突に後から抱きしめられたかと思えば

そこにはいつもの調子でニヤニヤと笑っている

私の大好きな人



『お前のって、よくそんな小っ恥ずかしいこと言えるよね』

黒尾「好きだろこうゆうの？」

『いや別に』

黒尾「えー」

浅霧「Aさん私ほんとに心配したんですからね！？」

研磨「いきなり倒れるから…ホント焦ったんだよ？」

『うん、ごめんね』


目を潤ませて私を見つめる2人がなんだか可愛くて

ついつい強く抱き返してきまう


猫又「A」

『監督ご迷惑お掛けしました』

猫又「いいや、お前が無事ならワシはそれでいい」


そう言って猫又監督は

優しく笑いながら私の頭を撫でてくれる







あぁ……






暖かいなぁ…






出来ることならずっとこの人達と…






一緒に……







『あ…れ…？』



なんの前触れもなく



目から溢れてくる涙を必死に拭うが



いくら拭っても止めどなく溢れてくる



黒尾「！？」

浅霧「Aさん！？」

研磨「ど、どうしたの！？」

『ご、ごめん…でも、止まんなくて』

山本「お、おいどうしたんだよ！！」

福永「ハンカチ使う？？」

夜久「黒尾！！お前Aに何したんだよ！」

黒尾「俺じゃねぇよ！？」

浅霧「黒尾さん！Aさんを泣き止ませて下さい！！」

研磨「彼氏でしょ早くしてよ」



急な無茶ぶりにクロは戸惑っていたが

今度は後ろからではなく前から抱き締めてくれる


黒尾「まったくアイツら…」

『ごめんね…』

黒尾「お前が謝ることじゃない」


そう言ってクロはさらに強く抱きしめてくる


黒尾「おかえり」



ねぇクロ



最後のその時まで



『ただいま』



ここにいても



いいですか…

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