魔と人間のハーフの子(3) (ページ8)

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【咲耶ちゃーん♡】

『げっ…不魅夜様…』

【あら、私もいるわよ？】

『魔魅夜様まで…』

何故かは知らんがこの御二方が

この最近で私を偉く好いたようで

よく私のところに遊びに来るようになった

【不魅夜って呼んでって言ってるじゃない】

『いや、神様なので』

【でも清乃神は呼び捨てだったわよね？】

『清乃神は私の神なので』

【えぇ〜】

いやまぁ別に来るのは構わないのだが

なんか距離近ない？

てゆうかこんな頻繁に来ていいのか？

神様の仕事とか無いのかな

『そう言えば御二方はなんの神なんですか？』

【え？咲耶ちゃん清乃神から聞いてないの？】

【私達は"相殺の神"よ】

『相殺…？』

【そう、あった事を無かったことに…帳消しにするとこが出来る神】

【まぁ、その消したい事の知名度とかが高いと代償もすっごい重いんだけどねぇ〜】

あった事を無かったことに……

それって過去を変えられるってこと…？

『………』

【あら、変えたい過去に見に覚えがあるのかしら？】

【咲耶ちゃんの望みならサービスしちゃうよ〜？】

『私は……』

私の…変えたい過去は…

"見て咲耶ちゃんこの花綺麗ね"

"咲耶ちゃんは今日も可愛いわね"

"お仕事お疲れ様咲耶ちゃん"

"咲耶ちゃん大好きよ"

【ﾌﾌｯ…貴方は素直ね、でもダメよ貴方のそれは叶えられない】

『えっ……』

【生の代償はいつ何時でも死よ、この世は人の生死で回っているのだから】

『そう…ですか』

【残念だったねぇ、また思い当たることがあったらいつでも呼んでね】

そうだ…そうだよな

そもそも死んだ人間が蘇るはず無い

そんなおとぎ話…あるはず無い…

何をバカ正直に信じてるんだ私は…

【でもそうね…貴方は神の愛し子】

『魔魅夜様…？』

【少しくらいならいいかもねぇ〜】

『不魅夜様まで何を…』

【シー…こういうのは後で知った方がいいものよ】

【うんうん、楽しみは最後までね】

『…？なるほど』

その日はそれっきりで

気づいたら御二方は消えてしまっていた

そしてその日の晩

私はいつもの様に縁側で酒を飲んでいたのだが

急に強烈な眠気に襲われ

私はそのまま縁側で寝てしまった