魔と人間のハーフの子(3) (ページ33)

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『…ん………眩し…』

えっと…確か……

昨日は景に担がれて寝かされたんだっけ…

てか…普通担ぐか？

いや…アレにロマンチックを求めたらダメだな…

『ふあぁ……クソネミ…』

『今は……だいたい六時か…』

ベットから起き上がるとベットの横にある机に紙が置いてあった

読んでみると晴の字で

「今日、咲耶休みになったから」

と、書いてあった

『え、私今日休みなん？』

『また班の皆に気使わせてちゃったかな……』

少し申し訳ない気持ちもあったが

今行ったとしても更に気を使わせるだけだと思うと

明日万全な状態でちゃんと出社した方が良いという結論になった

『ふあぁ………二度寝でもしようかな…』

今日は何故かいつも以上に眠気が強い

何でかなぁ……

「あら、おきたの」

『その声は……むーちゃん？』

「そーよ、たのまれたから、ようすみにきたの」

『なるほどね』

「そのようすなら、だいじょうぶそうね」

『それにしても会うの久々だね、一ヶ月ぶり？』

「いっしゅうかんまえにあったわ」

『細かいこた良いのよ、それよりモフらして』

「えー」

あまり乗り気なじゃ無さそうに見えるが

こう見えて私は結構むーちゃんに気に入られている…らしい

景曰く、私の撫で方が上手いからだとか

『あ〜…癒される』

「しかたないわね」

『ん〜ありがとむーちゃん』

「いいわよ、べつにいやじないし」

『そっか……』

『家でさ、こうやってゆっくりしてるのもいいけど』

『やっぱり…静かなのは嫌いかな』

「…そう」

私の膝の上に座っていたむーちゃんは

そのまま丸まって膝の上で気持ちよさそうに目を細める

「じゃあしばらく、あたちがいてあげるわ」

『ほんと？』

「いったでしょ、あたちべつにいやじゃないわ」

『…うん、ありがとうむーちゃん』

暖かい湯たんぽのようなむーちゃんの体を

毛並みに沿ってゆっくりと撫でる

サラサラしていて、どことなく輝いている白い毛

確か前にブラッシングしてあげた時凄く気持ち良さそうだったな

『むーちゃん、ブラッシングする？』

「やってくれるの！」

『うん、一緒にいてくれるお礼』

「やった♪」

"ブラッシング"

その単語を聞いた時のむーちゃんは

耳をピコっと尖らせて

青い目をキラキラさせていた

『そう言えば景は？』

「しょるいをかたづけてるわ」

『大変っすねぇ』