魔と人間のハーフの子(3) (ページ31)

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十月初旬

だいぶ暑さも消えて

少し肌寒くなってきたころだが

そんな事関係なく仕事はひっきりなしに降ってくる

『眠い…ダルい…辛い…帰りたい……』

え、なんでこんなになってるかって？

疲労ですよ疲労…

このままじゃ過労死する………

『はぁ…………』

それにしても特殊医療班は働きすぎだと思う

医療はもちろんのこと魔の研究なんて

研究者の人に任せればいいのに

誰だよこんなブラック設立したの……

渡辺「あ〜…月尾田さんが死んでる」

佐々木「ここのところ忙しかったですからね」

飯塚「さっきからブツブツ言いながら資料作ってるしなぁ…」

石井「大丈夫ですかね、ほっとくと明日までやってそうですけど…」

佐々木「強制送還しますか、飯塚は連絡してくれ」

飯塚「おう」

佐々木「石井君と渡辺君は月尾田さんから仕事を取り上げてきてください」

石井「はい」

渡辺、石井「月尾田さ〜ん」

『…なんですか』

石井「よいしょ…っと」

『えちょ…何するんですか…！！』

渡辺「ハイハイ、月尾田さんはこっちですよー」

『うわっ！引っ張らないでください…！』

渡辺「いいからいいから」

『なにが！？』

言われるがままに引っ張られて行くと

渡辺さんは私を佐々木さんの所まで連れてきた

佐々木「月尾田さん」

『なんですか……』

佐々木「貴女の今現在の状況を見て、家に強制送還することにしました」

『え、強制送還？』

佐々木「はい」

『いや…え？』

そんな眩しい笑顔ではいって言われても…

家に？送還？

帰れってこと？

佐々木「という事で、月尾田さんはソファーに座って迎えを待ってください」

『でも仕事が…』

佐々木「大丈夫、私達でやっておきます」

『……すみません』

佐々木「良いんですよ、こちらこそ無理をさせてしまってすみません」

『無理なんて……』

確かに前にまともに休んだのいつだっけな

最近は少しぐらいしか寝れなくなってたし

無理……してたのかな

佐々木「月尾田さん、私達にとって貴女は大切な仲間なんです」

佐々木「貴女に倒れて欲しくない、だから今は素直に私達のお願いを聞いてくれませんか？」

『…はい』

佐々木「ありがとうございます」