マンキー (ページ28)

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リハーサルを終えて北斗と一緒に教室に戻った

何事もなかったように接したつもり

やらなきゃいけないこともあるけど、席に着いてぼーっとしてしまっている

樹「北斗、あれ試着した？メイド服」

北「うん」

樹「えー俺北斗のメイド姿だけ見れてないんだけど、ちょっと見せろよ笑」

北「いや俺今さっき着たばっかよ？」

他の人も見たい見たいと言い出して結局また着る羽目になっている

その近くで笑っているあの子の顔が見えて苦しくなる

優越感すら感じるその眼に危うく吐き気すら催しそうになって思わずその場を離れた

誰にも言わず、保健室まで行く

どうしたらあの状況になる訳？

てか着替えてる間あの子が一緒にいる必要あった？？

大体北斗も根暗とか人見知りとか友達少ないとか言っておいて女子とは普通に話すし、寧ろ優しいしなんなんだあの男は

猫被って外面が良いにしろぱちこきやろうだな

具合こそすぐに治ったものの歩いているうちに腹が立ってきて心の中でのディスが止まらない

養護教諭の先生も学校祭に向けた準備があるらしく熱を測らせてベッドに案内するなり隣の部屋へといなくなった

きっとしばらく気付かれもしないだろう

チャットの通知音がピロンピロンと数回鳴った

JURIみんな見て北斗ちゃん
JURI〈画像〉

勉強会メンバーのグループチャットの通知だ

あまり見る気になれず画面を下にして置いた

また通知音が鳴って流石に迷惑だからマナーモードにした

『はぁ…』

眠くないけど目瞑ってたら寝れるかな

そう思ったのにカーテンが勢いよく開く音がして目を開けた

『え、京本くん？』

大「やっぱりAちゃんだ」