ネコみたいな〜瀬口黎弥〜 (ページ6)

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6.瀬口さんページ6

Aside

だけど、ファンタのことは本当にすごいって思った

「集中力とか、私が想像してた倍覚えるの早かったし……だから、その…周りの覚え早い人達と比べちゃって瀬口さんに強く言っちゃった、」

澤「普段から世界さんに鍛えられてるからね〜、まあ覚えが早いに越したことはないけどね、黎弥は黎弥でがんばってるから。」

「……うん、明日ちゃんと謝る」

澤「お、偉い」

なんか、子供みたいじゃん私、、

その後、注文した料理も来てたわいもない会話をしながら食事を楽しんだ。

「今日はありがとうね、私こっちだから」

店を出て、奢ってくれた夏輝くんにお礼をした

澤「え、送るよ」

「いいよ、タクシーで帰るし」

澤「そっか、じゃあまた明日」

「うん、お疲れ様」

私の家とは逆方向に歩きだした夏輝くんの背中を見つめる

あんなに背中大きかったっけ…

昔の夏輝くんを思い浮かべ、なんだか寂しい気持ちになった

全然タクシー居ないし…

もう歩いて帰るか…途中で見かけたらタクシー使お

なんて、柄にもなく歩いて帰ることにした

パスタ屋さんに行くまで30分も歩いたから、なんか思考が散歩になっちゃってんだ………夏輝くんのせいだよ

イヤホンを取り出し、ファンタの曲を流し始めた

6曲くらいを聞き終え、自宅まであと5分という時に

通りかかった公園で踊ってる人を見つけた

……あの振り

やっぱり私の振り付けだ。今日やったやつ

てことは、、ファンタのメンバーさんだよね…

話しかけた方がいいのかな……いや暗くて誰だかわかんないし…

そんな事を思っていると、踊ってた人は振りを間違え、スマホをポケットから取り出し電源をつけた

その時、スマホの光で見えたのは、瀬口さんだった。

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澤「黎弥は黎弥で頑張ってるから。」

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この言葉がふと蘇る

ほんとだ……

しばらく見ていると、毎回同じ振りでツマづいている

いてもたってもいられなくて、遂に瀬口さんの元へ足が動いた

「…あの」

イヤホンをしてスマホに集中している瀬口さんの後ろから声をかけたが、聞こえていないみたい

前の方へ周り、もう一度話しかけた

「…あの！」

黎「うっ、わぁぁぁ！！！」

「わあ！！」

瀬口さんが驚くから私も驚いちゃった

黎「な、なに…！何しにきたんですか…」