ネコみたいな〜瀬口黎弥〜 (ページ49)

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49.呼び出しページ49

Aside

黎弥が帰ってから20分

静かに泣いた

今までこんなささいな口喧嘩で泣いたことなんて1度もなかったのに

最近の私は変だ。

黎弥と出会ってから、何故か涙腺が弱くメンタルも弱くなった

さっきの自分が言った言葉を思い出しては、激しく後悔した

早く私から謝らなきゃいけないのを心の中で苦しい言い訳をして何日も何日も先延ばしにした

結局あれから何も言えないまま数日が経った

そんな時

ﾎﾟｷﾎﾟｷ

澤『今から会えない？』

夏輝くんからのメッセージ

レッスンも無かったからすぐに会う約束をして、家を出た

澤『ついでに、夜ご飯でも〜』

なんてまたマイペースなメッセージ

指定された居酒屋さんに足を運んだ

夏輝くんが居酒屋さんってなんか珍しいな

いつもは、イタリアンとかオシャレなお店が多かったからなんか新鮮

家からそう遠くはないお店だったから、徒歩でもすぐに着くことが出来た

『着いたよ』

そう送信すれば、わずか1秒で既読がついた

澤「あ、Aこっちこっち」

お店からひょこっと顔を出して、私に店内に入るように促した

「夏輝くん来るの早かったんだね、待たせてごめん」

澤「あー全然、皆もう飲んじゃってるから」

その言葉で足が止まった

「みんな？」

澤「あれ？言ってなかったっけ？メンバーもいるよ」

「いや……言われてないなぁ、」

うそ〜なんてヘラヘラと笑いながら大部屋に入っていった夏輝くんに、ため息が出る

出たよ、この天然マイペースヘラヘラ男め、、、

なんて、夏輝くんの背中を軽く睨みつけながら大部屋にそーっと足を踏み入れた

世「うぉ！きた！」

大「おー！久しぶりAちゃん！」

「失礼します…お久しぶりです〜、」

そう言いながら空いてる席へ足を運ぼうとすると

目が合ったのは、私が今1番気まづい人

そっか、黎弥も居るんだ

お互い目を逸らせば知らないふりをして、端っこの空いてる席に着く

目の前には夏輝くん、右隣には堀さん

急に大人数の飲みの場に誘われたから、ずっとソワソワしてる

大「Aちゃん何飲むー？」

私の席からは1番遠い席にいる佐藤さんが大きい声でそうやって私に聞くもんだから、メンバーの皆さんがこちらを向く

やめてよ恥ずかしいじゃん、、、

「あ、えっと…レモンサワーで、」

大「おっけー！」