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坂田side
朝俺は、普段とは違いすんなり起きて支度をした
明日は実際に幕張メッセでリハーサル
明後日は幕張公演1日目だ
俺は玄関を閉め、Aちゃんの店へと向かった
病院へ行けば会える確率はあるが、あの様子では来てくれないだろうと思った
どうしても今日会って伝えなければならないことがある
ファイナルである幕張2日目に来て欲しい
そう思っているとAちゃんの店の前に着いた
あぁ〜…なんか緊張するわ…
するとお店のドアが開きジョウロを手に持った女性が出てきた
お店の前に咲いている花たちの水やりだろう
パッと顔を見ると
「…Aちゃん」
Aちゃんはすごく驚いた顔をした
《明くん…なんで…》
「Aちゃんいきなりごめんな…。Aちゃんにお願いがあんねん」
《お願い…？》
やはりこの前のあの事があったからか、俺達は少しギクシャクしていた
「明明後日のLIVEAちゃんに来て欲しい」
《………ぇ……いや…私は…明くんの歌聞けない…》
「俺の歌聞こえんくても俺の歌ってる姿見てて欲しい、Aちゃんに。」
彼女は微かに唇を震わせた
「お願い」
彼女は戸惑いながらゆっくり頷いた
「…ありがとう、詳細はメールするわ」
《分かった…》
「じゃあ、また明明後日」
そう伝え、俺は歩き出した
.
歩いていると渋谷のスクランブル交差点についた
現在俺は南側
信号は赤
人が激しく行き交う街
俺は両手を耳に強く押し当てた
人々話し声、機械音、様々な世界の雑音を消した
なにも聞こえんと、こんなにも寂しく感じるんか
でも
世界が広がって見える
今までよりも鮮明に、華やかに彩られる渋谷の街が綺麗に見えた
これがAちゃんの視点なんや
視覚から様々な情報が訴えてくる
するとスーツを着た中年男性と肩がぶつかった
謝ろうとするとAちゃんは声が出せないことを思い出し戸惑った
相手は気にもせず、そのまま振り返ることなく歩いていった
それが合図かのように信号が青にる
俺は耳を塞いでいた手を下ろし北側を向いて斜めに歩いた
絶対にLIVE成功させたる
Aちゃんごめんな、もう不安にさせへんから
.
そして俺はある場所へと向かった
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ちょこ - とてもよかったです！その後話が欲しい！ (2021年5月19日 19時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
面影草(プロフ) - とても素敵なお話でした。本当はもっと伝えたいのですが、うまく文字にできません。素敵なお話をありがとうございます。 (2020年4月21日 22時) (レス) id: ad0305c35a (このIDを非表示/違反報告)
まろな(プロフ) - ちくあ☆さん» 私はペラペラな紙ですよwでもそう言ってくださってすごく嬉しいです！ありがとうございます！！ (2020年1月28日 21時) (レス) id: 1ea336bdd4 (このIDを非表示/違反報告)
ちくあ☆ - 勝手に涙出てきてビビりましたよww お話作る神ですか！？ (2020年1月25日 2時) (レス) id: 5384f5bd55 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆな - まろなさん» まろちゃーお疲れ様！お話しましょこれる? (2020年1月7日 18時) (レス) id: e64db9e5a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まろな | 作成日時：2019年11月10日 20時
