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ろくじゅ ページ12

「?太宰さん??」

「違ぇ。俺だ。」

「あ!中原さーん!!」




声だけで反応した玲はテケテケと小走りで扉を開けた





「どしたんですかい?こんな夜中に?…はっ!まさか夜這い………?!」

「寝言は寝て死ね。お前に話がある」

「………告白はちょっと……」

「てめ、日に日に拗れてやがんな!?」

「あいてっ!!」





茶番劇よろしくな会話を中原のチョップで終止符を打ち、片付けたばかりのソファへ2人で腰を下ろした



中原の手にはワイン


お酒を飲まない玲からすれば、高級かどうかは分からないが中原が持ってきた物だ。多分高級に違いない。





「で、どったんですか?」

「まあ待て。とりあえず呑もうぜ」



ポンッとコルクが子気味良い音を鳴らし、開いた口からはワイン独特の香りが漂う




「僕呑めないんだけど」

「あ"ぁ??んだよ、ちょっとぐらい付き合えるってんだ」

「えぇ………」



お酒初心者にワインを初っぱなぶつける奴が何処にいるだろうか。

そもそも未成年の飲酒は法律により禁止されている。



等といった所で此処は天下無敵のポートマフィア。法律が怖くてマフィアなどやってられるか。という話だ。




「おら、手前のだ」

「わあ…匂いで酔いそう」

「どんだけ下戸だ」





カチンとグラス同士の音が響く



コクリと喉を通ったワイン




「おばあっっっ」

「だっはっはっ!!!!なんだその顔!もうちっとマシな顔出来ねーのかよ!締まらねぇなあ!」

「かあ〜〜〜失礼承知でまっず!!!!」




いや、失礼すぎる。

初めてのワインは口に合わなかったのか、謎の効果音と失礼発言。





「まあ、そんなこったろうと思ったからな。ほらよ」

「ん?なんですか、これ?」

「ピーチフィズっつーカクテルだ。これなら手前でも呑めるだろうと思ってよ」




中原から受け取った瓶にはやや薄ピンクの液体が入っており、蓋を開けると名の通りピーチの匂いが仄かにした





「!美味しい……、」

「だろ?お子ちゃま舌の玲には丁度いいってんだ」




そういいながらワインを流し込む中原の横顔を見つめる。




「で、話ってなんですか?」

「んはぁ〜…まあいいか。」




被っていた帽子を取り、真剣な眼差しでこちらを見た中原

手に持つ瓶に何故か力が入った





「太宰の野郎が逃亡した」

「………は?」

「理由は、彼奴…織田作之助が死んだからだろう。と首相は言ってる」




パキリと硝子にヒビが入った

ろぐしゅいち→←ごしゅきゅ



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(プロフ) - 角部屋に潜む毛玉さん» 実はその他にも沢山誤字してるんですよ(小声)(ここだけの話)(モチベある時直します)(頑張ります) (2020年5月22日 13時) (レス) id: f09c3aa21c (このIDを非表示/違反報告)
角部屋に潜む毛玉(プロフ) - ろくじゅうろくの、顔が「買お」になっていましたよ‥‥(小声)応援しているので、更新頑張ってください! (2020年5月22日 13時) (レス) id: 07d92cd107 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 桐島さん» コメ有難う御座います!話を纏めるのに時間かかってて停滞気味ですが、これから少しずつ更新して行きます!応援のお言葉が凄く力になります! (2018年12月1日 18時) (レス) id: 5e1c605be1 (このIDを非表示/違反報告)
桐島(プロフ) - 続編!おめでとうございます!この作品大好きなので、更新楽しみにしてます!がんばってください、応援してます! (2018年12月1日 14時) (レス) id: 5b63c81a9f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年12月1日 12時

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