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さんじゅなぁなっ ページ38

先程まで捕虜を拷問していた芥川は、血濡れの拳をギリッと握りながら、目の前の状況に困惑と怒りを憶えていた。



自身の崇拝する太宰と親しげに話す男。

ポートマフィア内にこの様な平和ボケした面の人間が居ただろうか。


それも最年少幹部様々の太宰のごく稀に見る笑顔をふんだんに浴びながら。





何処のどいつから分からないが、ファーストインプレッションは最悪もいいところ。




芥「太宰さん…そいつは…」

太「永田玲」

芥「永田…玲……」





何の説明も無く、唯名前だけを告げられ、その言葉を繰り返す芥川は、もう一度気に食わない永田玲を見れば、再びバチりと視線が噛み合った。





貴「あっ、と、永田玲っス!一応遊撃部隊隊長してます!宜しく!」




テテテ。と軽い音が付きそうな足取りで自分の前まで立ち、左手を差し出す男。

芥川は抑えきれないとばかりに、その手をバチィン!と跳ね除けた。



それと同時に感じた自分を殺さんとばかりに向けられる視線。太宰からだ。



当の本人である玲は跳ね除けられた手を


「あ、ハイタッチの方がお好みだった?」



と、元々丸い目を更に丸くし、相変わらず検討外れな事を述べている。






何故太宰さんは、僕にこの様な平和ボケした男を紹介したのか…遊撃部隊隊長と云う名は伊達では無いが、その体つきや言動を見ても、どうにも信じ難い。





太「いいよ。君が思っている事を仕掛けてご覧」

芥「!」

貴「ほ?」





目の前の男の事は名前で呼び、自分の事は呼ばない。そんな思いよりも、太宰の一言で瞬時に自身の異能を発動した。



この世は弱肉強食。弱者は死に、強者が生きる。

至極簡単な事。ならばこの目の前の男の力量は如何程のものか…太宰からの了承も得た。

邪魔者は死ね。弱者は死ね。






そして強者に道を譲れ。





異能力 ーー 『 羅生門 』







渾身の力で、憎悪を込めて、未だに現状を理解していない男の胴体を貫いた。









芥「なっ………!?」

貴「チビるかと思った」




貫かれた筈の身体。血飛沫が舞うかに思えたが、実際は冷たい水が弾け飛んだ。


視覚的には貫いている筈なのに、手応えがない。目の前の男はケロリと何事もなかったかの如くーー。





芥「くそっ!」





グシャッバシャッグチャッ!!!!



と、頭 下半身 その他全てに風穴を空けた時点で、そこには水たまりが1つ。それだけだった。

さんじゅはーち→←さんじゅろーく



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晋陽 - とても面白いです!!更新待ってます! (2018年4月1日 21時) (レス) id: c1e93ed5ca (このIDを非表示/違反報告)
アルテミス - おもしろかったです!夢主君がかわいすぎ (2018年3月25日 0時) (レス) id: ea23810468 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 山田琉愛さん» 山田さん!白烏に引き続き御愛読有難うございます!いつもコメントして頂き、その分頑張ろうと思えています!これからも宜しくお願いします!(^ω^) (2018年3月4日 5時) (レス) id: 5e1c605be1 (このIDを非表示/違反報告)
山田琉愛(プロフ) - 新作おめでとうございます!この時点でもう面白いからこれからどうなっていくのかとっても楽しみです!無理しない程度に頑張ってください!応援してます! (2018年3月2日 1時) (レス) id: abb9ea5a9e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年3月1日 1時

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