砂糖とミルク多めで ページ3
目を開ければ、先程とは打って変わって広い庭へ移動していた。これが瞬間移動というものなのか。
少し高いがけの上全体が大きな建物で沢山埋めつくされている。目の前には頂上に続くこれまた大きな階段。
「ここは?」
「ナイトレイブンカレッジという学校です。
一二を争う有名校ではあるんですが、ご存知ないです?」
「すみません」
まるで、お城みたいな学校だな。
それが第一印象だった。とても学校には見えない、学校にしては広すぎる異国の建物。
この庭のような広い場所もこの学園の所有する敷地なのだろう。大きな鐘の着いた時計塔。校舎までとは行かないが
十分人の住める大きさをもつ建物。
見ればわかるマンモス校。
ナイトレイブンカレッジという横長な学校名も聞いたこと無かった。それはつまり、そういうことなのだろうと心のどこかで理解した。何も不思議に思うことは無い、だって過去に、似たような現象があったのだから。
「あの......」
「あぁ、大丈夫ですよ。ゆっくり、部屋で話しましょう。」
「はい」
少しだけ長い階段をのぼり、校舎の中へと入る。
とても長く暗い廊下が、先程の光景と少し似ており、ガクガクとみっともなく震え出す。
「ぁ」
しかしどうだ。
この男が一足進めれば、暗かったはずの長い廊下はポツポツと暖かい明かりが灯った。
「これで大丈夫ですよ。」
「ありがとうございます」
しばらく歩いて、とある部屋へと案内された。
紅茶は好きですか?と聞かれたので頷いた。
ダージリンでも?と言われるたがあいにく私は紅茶にそこまで詳しくないので、二つ返事で返すしか出来なかった。
「まぁ、ダージリンしかないんですけどね
私のしょうもないジョークだと軽く見過ごしといてください」
「はは」
私の笑う姿を見て、仮面から除く金色の目が細くなった。
大方、私が笑う姿に安心でもしたのだろう。
余計な気を使わせてしまったことに少し反省する。
「お砂糖とミルクは?」
「お願いします。あぁ、角砂糖を.......そうですね、5つ」
「入れすぎじゃないです?」
「いいじゃないですか。甘いミルクティー最高でしょ?」
「そういうものですか」
「そういうものです」
渡されたティーカップに口をつける。
甘い甘いミルクティーが口の中に広がり、硬直していた体が解されていく。
「少し、話しましょうか」
「はい」
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Ria*(プロフ) - すみませんごめんなさい…。前にしたコメントゆっこさんのことを呼び捨てに…!!わざとじゃないんです、ごめなさい!ゆっこ"さん"です!訂正させてください!! (2020年8月6日 10時) (レス) id: 33e95337be (このIDを非表示/違反報告)
白玉の星(プロフ) - 速く………………速く………………思い出してほしい…これからも頑張ってください……………… (2020年8月5日 21時) (レス) id: 897ea2c55e (このIDを非表示/違反報告)
ちぃすけ。(プロフ) - 全編見たとき泣きました…( ; ; )この作品が今までで一番好きです!!更新ものすごく楽しみにしてます!!頑張ってください! (2020年8月5日 20時) (レス) id: 0f6c0c9d97 (このIDを非表示/違反報告)
Ria*(プロフ) - 続編心待ちにしてました!ゆっこの作品大好きです!これからも楽しみにしています!! (2020年8月5日 18時) (レス) id: 33e95337be (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑 - 名前変換させてほしい… (2020年8月5日 12時) (レス) id: ed99c8170d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆっこ | 作者ホームページ:https://www.pixiv.net/novel/series/1297564
作成日時:2020年8月4日 20時