【名前変換オリジナル】ハグされたい！！【短編集】

3 ページ3

さっき、狸寝入りしちゃったことに怒っているのかな
いやいや、蓮はそんなことで怒ったりしない
でも、抱き締める力は少し強くなっている
私も、どうしたものかと頭を抱えていると
「葵」
といきなり名前を呼ばれた
そして、顔が向き合うように体がくるっとまわされた
「蓮どうした？」
先程の柔らかい笑顔とは違った
真剣な瞳が私を見つめている
「葵、一回しか言わないからちゃんと聞いてくれる？」
私は頷いた
「さっき、「記念日くらいは一緒にいたかった」って言ったよね」
「葵はさっきわがままって言ったけど、僕は嬉しかった」
「僕も葵もさ仕事で忙しいしなかなか会えてないからさ」
「でも、もっと葵と一緒にいたい」
「今日みたいな日も一緒に祝いたい」
「だから、僕と結婚してずっと一緒にいてくれませんか？」
そんなのもちろん
「はい」
「こちらそこお願いします」
そう言うと蓮はいつもの笑顔に戻り
「ありがとう」
と言って私を抱き締めた
今度は絶対に離さないとでもいうように
正面からギューっと
そして唇に触れるだけのキスをすると
二人でおでこをくっつけて笑いあった

そういえば、もう1つ私にとっての小さな幸せがあった
それはこうして蓮と向かい合って
一緒に笑うこと
それが私の小さな、でも一番の幸せ

ハグと嫉妬→←2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す