燈の弄月団�� ページ11
――黒の暴牛団、アジト
side.アスタ
「だーはっはっは！ 今回もボロボロだなあ」
「ヤミ団長」
魔宮を攻略した後、体力を養おうと必死にメシを食らう。目の前に座るチャーミーさんの姿に若干食欲を削がれるが、それでも詰め込めるだけ口に詰めた。
賑やかな食堂に遅れて登場したヤミ団長は、オレ怪我を見るなり豪快に笑った。
「これでもマシになったほうですよ！？ Aが居なかったら貧血でブッ倒れてたろーし」
「まあそれくらいアイツにさせろ。どうせ、今回も上手く使われたんだろうしな」
肉を頬張る手を止めて団長を見れば、グラスに酒を注いでいる所だった。煙草を咥えながら器用に煙だけ吐き出す姿に首を傾げた。団長の言葉が何を意味するのか分からずにいた。
そんなオレを一瞥した後にグラスを傾けて酒を一気に煽る。半分以上減ったあと、再度オレに視線が注がれるのだ。
「なんだァ？ あいつと知り合いなんじゃねえのかよ。それなら燈の弄月団についてちったあ知ってるだろ」
「知り合いっちゃ知り合いですけど、２週間しか一緒に居なかったし、Aのことは全然」
「全然知らないの！？ それでよくお姉さまにタメ口使えたわね！！」
勢いよくテーブルに両手を叩きつけたと思えば立ち上がり、信じられないとばかりに口を開いたノエルから小言が飛び込んでくる。魔宮で負った彼女の大怪我を傷跡残らずに回復させたのもAの魔法あってこそだ。
自分なりにAのこと、そして所属する団について情報を整理してみる。
Aは燈の弄月団っていうデカい団の団長で、王族出身。光魔法を使うとか言っていた。回復してる様子しか見たことないけど、遊びだと使ってみせた光魔法は綺麗の一言に尽きた。団員１００人程度が所属する団長とは思えない程にフレンドリーで、オレたちの同期にあたるチャルスと共に魔宮攻略に乗り上げていた。エトっていう真っ黒な男を部下にしてたっけなー。
自分の持つAの情報をまとめた時、驚く程に希薄であることに気付く。それは彼女の隠し方が上手いこともあったが、ヤミ団長が告げた“上手く使われた”の意味とオレの情報が交わる様子がない。
瞬いたオレの姿を見て団長はため息混じりに紫煙を吐き出す。頭上を照らすライトがその煙によって一瞬だけ曇る。
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Maho(プロフ) - 神崎さん» はい、ぜひぜひ (2018年9月2日 0時) (
レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - Mahoさん» こちらでもありがとうございます！ 二人とも格好いいですよねー。大好きなキャラです！ これからも絡ませていく予定ですー (2018年9月2日 0時) (レス) id: 5ebc5379b1 (このIDを非表示/違反報告)
Maho(プロフ) - ブック1から一気にここまで読みました。とても面白くてはまりました。個人的にはエトとレオポルドやﾕﾉも好きですがノゼルやウイリアムもカッコイイですね！ (2018年8月31日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 香々さん» はじめまして！ ブラクロの作品少ないですよね……。糖分少なめですが、そう言っていただけると嬉しいです。私もウィリアムとノゼル好きです。これからも続きます故、よろしくお願いします。メッセージありがとうございます！ (2018年2月4日 15時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - ヒナピヨ★さん» はじめまして！ メッセージありがとうございます。一番なんて、恐れ多いです。エトのことまで……重ね重ねありがとうございます。楽しんでいただけたようでなによりです！ これからもよろしくお願いします。 (2018年2月4日 15時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎 | 作成日時：2018年1月19日 11時
