星果祭〜昼〜�� ページ2
待ちに待った星果祭が当日を迎えた。
慌ただしく服を選んだ私はいつもの団服ではなく、私服を着ていた。
王都に沢山の人が集まる中、団服は非常に目立ってしまうのだ。肝心の功績発表は２０時に行われるため、それに間に合えば問題ないだろう。
『プロモーション戦は功績発表の後だし、準備に抜かりはないかな。……あ、時間！』
指定された時間まであと少ししかない。
部屋を飛び出してハウスメイドに行き先を告げて空間を繋いでもらうのだった。
『ユノー！』
王都内は人でごった返していた。特に王都中心にある噴水の広場は待ち合わせの定番で、人口密度が高い。そんな中ですぐにユノを見つけられたのはいつもの団服を着ていたからだろう。
『あれ、私服にしなかったんだ？』
「最近はこっちのほうが落ち着くから」
そういえば、ユノの私服はハージ村以来見ていなかった。彼が気にならないのであれば問題はないか。
『どこから回ろうか。なにか見回りたいのある？』
ユノにとって星果祭は初めてに違いない。それであればと辺りを見渡していれば、ユノが私の手を取ったことに気付いた。
「俺はAと一緒だったらどこでもいいけど。それより、髪、似合ってる」
『！』
「取りあえずこっち行く？」
最近忙しくて髪を切ることが出来ていなかったこともあって、顎くらいの長さだった髪が肩につく程度まで伸びたのだ。それを見かねたエトがヘアアレンジをしてくれて、ハーフアップにまとめてきたのである。
私の技量を褒められている訳ではないけれど、褒められて悪い気はしない。改めてエトの器用さに感心しながらもユノに連れられて群衆の中へ入っていくのだった。
『そういえばユノって手を握るの好きだよね』
歌や楽器を使った演奏から玉乗りやマジックなど、お祭りとあって路上で様々なことが行われている。立ち見しては移動してを繰り返している間もユノが私の手を放すことはない。
そういえばと、彼と共に居た時間を振り返れば手を握っていることが多かったことに気付くのだ。
彼は私を一瞥するものの、その反応は普段通りの彼と変わりない。無意識だったのだろうか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 159人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
そよ(プロフ) - 神崎さん誠に失礼だとは思いますがエト君の設定と名前をわたしの小説に使わせていただく事は、できませんか? (2022年1月5日 23時) (
レス) id: b161648529 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください！！！！ (2020年2月2日 15時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新待ってます頑張ってください！オチはノゼルがいいです！ (2019年11月10日 18時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 鬼道希咲さん» お返事遅くなて申し訳ありません。ノゼルさん推しですか！ 私も一番最初に好きになったのがノゼルさんなのでうれしいです！ 落ちはあんまり考えてなかったですが、これからもバンバン絡んでもらおうと思ってます！ (2019年4月4日 20時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
鬼道希咲(プロフ) - ヤバイヤバすぎます私はノゼル兄様が推しなので読んでてヤバイです。これからも頑張ってください！出来れば落ちはノゼル様がいいです！！！これからも頑張ってください！応援しています。 (2019年3月4日 21時) (レス) id: 6417bfc3ed (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：神崎 | 作成日時：2018年11月4日 16時
