あらぬ誤解 ページ40
「そうだ、A」
とある日、夏油が私に話しかける。
「悟が高専で教鞭を執ることになったんだ」
「え.....マ?」
マジ、と夏油が答える。
「え、ちょい待ち。え?え??ゑ???
ご、五条が?先生ぃ?!」
ないないありえない。だってあのクズボンボンが人の前に立つとか無理想像できない。
「今更、高専の笑えない冗談とかやめろよ。」
「冗談じゃない。本当さ。それに、新しい高専の新入生が少し...いや、かなり曰く付きでね。」
今ならもう、夏油の考えがすぐに分かるようになってしまった。
「私は今でもアンタのアホらしい理想に協力する気は無いからな」
「あれ、洗脳は効いてなかったのか」
まぁね、と軽くそれは流す。
「君は私に必ずつく。確信しておこう」
「精々、叶うはずのない妄想こいとけよクソ詐欺師」
すると、夏油が顔を近づける。
「無意味なことするなよ」
「いや、意味はあるよ」
そして、唇が再び触れ──
「夏油様!Aさん!!──ってあ。」
「ちょっと菜々子!!──ってあ。」
美々子と菜々子がやってきた。
「「し、失礼しましたー!!」」
そしてすぐさま退散しようとする。
「おい待て、あらぬ誤解を抱えたままここを出ていくな。おい待て。おい、美々子、菜々子!!」
「おやおや」
「おやおやじゃねぇよ、お前連れ戻してこいよ!!!」
夏油が肩を竦めてこの部屋を出ていく。
そして美々子と菜々子を連れて戻ってきた。
「...えっと、見るつもりはなかったの」
「....邪魔してごめんなさい」
「大丈夫だ、寧ろ助かった。お前らは多分あらぬ誤解を抱えてる。それはない。断じてない。いいから私の言葉を信じろ。夏油とはそういう関係じゃない。夏油と私は誘拐犯と被害者だ。覚えておけ」
だいぶ早口でそう言う。
夏油とそういう関係はまっぴらごめんだね。
「えぇ、私はそういうのでも別に構わないんだけど」
「ほらぁ!Aさん恥ずかしくてそう言ったんでしょ!!」
「今はそうじゃなくて、いずれAさんも夏油様とそういう関係になるってことでしょ?!」
「ちげぇよ!!!お前らマジで夏油信者だな目ェ覚ませや!!」
「A、2人にそんなこと言わないで欲しいな」
夏油がそう言いながらもう一度顔を近づける。
むに、と唇が当たる。
キャー!!と2人が歓声をあげる。
「ほんッと死ね」
「てへ」
取り敢えず夏油を殴った。
殴った私の方が痛かった。
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∞輪廻∞(プロフ) - 猫餅さん» 教えて下さりありがとうございます...!早急に直しますね。ご指摘感謝です! (2021年8月22日 21時) (レス) id: a7a0dcccc8 (このIDを非表示/違反報告)
猫餅 - 冥さんの漢字が瞑になってます。。。 (2021年8月22日 16時) (レス) id: da7b97d38e (このIDを非表示/違反報告)
∞輪廻∞(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうごさいます!!五条オチの話も考えておきますね。リクエストありがとうございました! (2021年5月28日 22時) (レス) id: a7a0dcccc8 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年5月27日 17時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
∞輪廻∞(プロフ) - アオイさん» 感謝の気持ちで溺れそうです....!!コメントありがとうね! (2021年1月26日 20時) (レス) id: a7a0dcccc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:∞輪廻∞ | 作成日時:2020年12月20日 0時