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逆襲 ページ34

「...ま、待て...A...。
柊優(しゅう)は...俺たちが殺した訳じゃない...」


「汚いお前が私と柊優の名前を呼ぶな」


そう。あの時。生家からかかってきた電話の案件は、Aの弟、柊優の死を告げるものだった。


Aは生家を出る際に、柊優を死なせたらお前らを殺すと脅していた。


「....なんでお前が生きて、柊優が死ぬ?

なんでお前が幸せで柊優が不幸だった?

なんでお前が健康で柊優が病気持ちだった?


なぁ、なんでお前なんだよ!!なんで、なんでだよ!!!」


「A、俺は、当主だ。死ぬ訳には行かない。だから....」


命乞いかのような父親の言葉は最後まで聞き取れなかった。

銃声で声が掻き消え、その後、なにも発しなかったから。


「ここには私とお前以外誰も生きてなかった。
どうせ当主なんてお飾りだろうが。」


そう吐き捨てた。



Aはものの数十分で1人残らず粛清をした。


そして、何を思ったか、辿り着いた先は柊優の部屋。


刹那の爆撃。



「....柊優か...?」


『ネェサン....ネェサン...』


柊優は呪霊と化していた。


柊優は、私を呼んでいた。


「姉さんはここだよ。柊優。」


柊優はその声に気がついたのか、こちらを見た。


『ア....アアアアアアアアッッ!!!』


化け物のような大きな手が伸びてくる。


Aは抵抗しなかった。
Aは動かなかった。


Aは死にたかった。


「柊優...ごめんな...私が守ってやれなくて...。もう、大丈夫だからな」


迫る手にAは手を伸ばした。


死ぬ前に彼を抱きしめたかった。





「────Aッッッ!!!!!」


声が聞こえた。


「....五条...?」


五条が、夏油が、硝子が、そこに居た。


「何してんだ!!呪術師だろ!!こんなとこで死ぬんじゃねぇ!!呪霊を祓え!」


五条がそう私を叱咤した。


「私が呪霊を引き寄せるから悟はAを保護してくれ。」


夏油のその指示には私は酷く抵抗した。


「やめろ!!弟だ!!その呪霊は!!弟だ!!!」


「でももう呪霊だろ!!目ェ覚ませ!!」


五条が叫ぶ。


「やめろ!!!!」


羽交い締めにする五条の腕からどうしても逃れたくて必死に藻掻く。


響く、銃声。


銃弾が五条の頬を掠った。


「...離さないと殺す

弟は.....私が祓う」


そう言えば五条は静かに私を離した。



私は柊優を見つめた。





「柊優。」


そう話しかける声音は酷く優しかった。

呪霊になった弟→←突然変異



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∞輪廻∞(プロフ) - 猫餅さん» 教えて下さりありがとうございます...!早急に直しますね。ご指摘感謝です! (2021年8月22日 21時) (レス) id: a7a0dcccc8 (このIDを非表示/違反報告)
猫餅 - 冥さんの漢字が瞑になってます。。。 (2021年8月22日 16時) (レス) id: da7b97d38e (このIDを非表示/違反報告)
∞輪廻∞(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうごさいます!!五条オチの話も考えておきますね。リクエストありがとうございました! (2021年5月28日 22時) (レス) id: a7a0dcccc8 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年5月27日 17時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
∞輪廻∞(プロフ) - アオイさん» 感謝の気持ちで溺れそうです....!!コメントありがとうね! (2021年1月26日 20時) (レス) id: a7a0dcccc8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:∞輪廻∞ | 作成日時:2020年12月20日 0時

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