氷の花 ページ12
王都に来て早数日が経った。
食事はとても美味しいし、部屋も独り占め。
まるで特別扱いを受けてるみたいで凄く嬉しかった。
でも、一つだけ私に出来ないことがあった。
「...........お庭を歩いてみたいなぁ」
私はこの部屋から出ることを許されなかった。
誰に聞いても誰もが首を縦に振らなかった
まるで特別扱いを受けるみたいな。
そんな気分だった。
いつものように起床し、豪華な朝食をいただき、暇を弄んでいた頃。
「...........？」
コツン、と小さく窓を叩く音が聞こえた。
暇なんだからこの際空耳でもいいと思いながら音のした窓に近づく。
「.......！」
窓の先の青い空にぽっかりと美しいブロンドの髪の少女がこちらを見て手をヒラヒラと振った。
その少女は箒で空を飛んでいた。
「──？！」
その少女は私を見てお日様みたいな明るい笑顔を浮かべたと思うとその姿はフッと消えた。
「えっ？！」
思わず窓を開け、辺りを見回すと、おーい！という声が下から聞こえた。
声をたどって下を向くと、先程の少女がこちらに近づいてきた。
「いやぁ、まだ飛行術は慣れないなぁははは....。」
恥ずかしそうにはにかんで少女はそう言った。
「えっと......大丈夫？」
おずおずと私は少女に話しかけた。
少女はまた私をみてニカーッと笑った。
「大丈夫！！あのね、私、クレアって言うの。この国のお姫様ってとこ、かな.....」
「なっ.....！お姫様でしたか....！何故此方に？」
私は少女の正体に驚いていると
「だー！そんな固くなんないでよ！もうそういう態度されるの嫌なのよ！いい？あなたとあたしは友達！」
そう言った。
私は少し理解出来なかった。
王家のご子女様と友達？私が？
「.......私、庶民のように同じ性別の子と笑いあったり、オシャレしたり、お出かけしたりとかしたことないし.....お友達って言うのにも憧れてたの........。ねぇ、ダメかしら？」
クレア様はそう寂しげに仰った。
「分かりました。クレア様が思い描いている友達に私はなれるのであれば。」
私はそれを承諾した。
私も同じような気持ちになったことがあったから。
ユキノコとして生きていても、みんなと同等の存在にはなれなかったから。
クレア様はパアッと花咲くような笑顔だった。
「ほんと？！じゃあよろしくね！
まずお友達というのは敬語を使わない、名を呼ぶ時は様なんて付けないんだって！」
クレアは心から嬉しそうにそう言った。
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∞輪廻∞(プロフ) - アイスさん» ネージュはフランス語で雪という意味があるので、そう命名しました！そういう質問待ってたありがとうありがとう！！ (2021年6月29日 16時) (
レス) id: a7a0dcccc8 (このIDを非表示/違反報告)
アイス - こんにちは。とても面白くてすぐに読み切ってしまいました。ところで、夢主ちゃんの名氏が「ネージュ」ですが、なにかネージュ君と関係があるのでしょうか？ (2021年6月28日 21時) (レス) id: 50003851a2 (このIDを非表示/違反報告)
∞輪廻∞(プロフ) - 夢色ふぅなさん» そういう反応を待ってたよぉぉ！！！()ありがとう！！無事完結出来て良かったです！ありがとうございました！ (2020年11月28日 22時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
夢色ふぅな(プロフ) - 最後号泣しちゃいました…()とっても面白かったです…！！ (2020年11月28日 22時) (レス) id: 4a2b5a8613 (このIDを非表示/違反報告)
メロンパンの皮(プロフ) - 灰鴉さん» あっ..........しくった........教えてくれてありがとうございます！すみません直しておきます！指摘感謝です！ (2020年11月18日 21時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞輪廻∞ | 作成日時：2020年10月24日 23時
