Valentine2 ページ17
服にチョコついてる。
甘い匂い、キッチンに広がる。
レシピみる。
まる、める…?
この熱いのを?どうやって?
さらんらっぷ…なんだそれ。
分からない。
冷蔵庫にそんなのあったかな。
冷蔵庫開ける。
入ってない。
うーん。
どこに入ってるのかな。
いろいろ見てみる。
なんか、焦げ臭い。
何の匂い?
チョコ…の焦げる匂い。
あっ、火にかけっぱなしだった。
冷蔵庫閉めて後ろ見る。
煙モクモク。
どうしよう。
とりあえずチョコ、取らないと。
手伸ばした。
「ソマリ危ない!」
伸ばした手が、後ろに引かれる。
ぼふって、誰かの胸に背中が当たった。
「あんな煙出てるのに触っちゃダメだよシアン…」
この声は、ショートヘア?
シアンの後ろから手が伸びて、火を止める。
じゃあ、いまソマリの手つかんでるの、ショートヘア。
「大丈夫?怪我してない?」
上見ると、ショートヘアの顔すぐそこにある。
顔熱くなってくる。
首横にいっぱい振った。
「そう、ならいいんだけど…」
手が離れる。
熱いの分かってるから触らないで、遠くから焦げたチョコ見る。
せっかくシャムに貰ったのに、せっかく、せっかくあげようと思ったのに。
胸がぎゅうってなった。
「もしかしてバレンタインだから作ろうって?」
頷いた。
メモに書く。
"ペルシャに日本のバレンタインは女が男に手作りのチョコ渡すって聞いたから"
「そっかソマリはロシアのバレンタインしか知らないからか…」
頷いた。
怒ってるかな。
失敗しちゃったし、危ないことしちゃったし。
作るの初めてだったし、誰かと作ればよかったかな。
下向いて服ぎゅってした。
「ありがとう。」
ショートヘアの手、ソマリの頭撫でた。
優しく、ゆっくり。
「俺達のために作ろうとしてくれたんだよね?」
頷いた。
「それだったら誰も怒らないよ。」
顔上げた。
ショートヘア、ソマリの頭撫でながら笑ってる。
怒ってない。
「でも一人で作るのは危ないから、次は俺と作ろうか。」
ショートヘアと、2人で。
顔がまた熱くなる。
頷いた。
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←Valentine1
11人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:○*・ayumi・*○ | 作成日時:2015年5月7日 20時