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D課!9 ページ13

「ご子息と言え。…まぁ、合っているが。」

そう言うと佐久間は咳払いをし、近くにあったホワイトボードに被疑者の顔を貼り出した。

「被疑者の後藤 修平(ごとう しゅうへい)は、後藤警視総監の息子さんだ。」

「なるほど、ストーカー程度の被害だったら簡単にもみ消せると放置していたけれど、誘拐事件までとなればそうはいかない。
表立ってマスコミに報道されたら、警察の信用問題になる。
だからD課にやらせて内々に事を収めよう、そういうことでしょうね。」

「ねぇ、この人ストーカーしそうな顔してる。」

「碓氷さん、失礼ですけど合ってますね。」

思わず写真を指さして言った私に実井は笑いかけた。

「碓氷のその、思ったことを言うのは治らないのか…?」

佐久間が呆れたように頭を掻きながら私のほうをちらりと見る。

なんで?と言おうとすると実井が先に佐久間に言葉を上げた。

「無理ですね、これが彼女なんで。」

「?」

「まぁ、それは置いといて。
先程田崎が言った僕達の今回の目的を訂正すると、誘拐を阻止すること、及び後藤の犯行だと被害者にも知られることなく現場を抑え、身柄を確保し上に引き渡す。
で、構いませんか?」

「ああ。」

「分かりました。それでは、具体的な作戦会議と行きましょうか。
指揮は、佐久間さんにお願いします。」

「俺が?」

「当たり前じゃない。」

「我々は指示に従いますので。
但し、状況によっては個々の判断で動かせてもらいます。」

三好の言葉に渋々頷いた佐久間が、資料を見ながら皆に指示を出していく。

潜入捜査になるため、班をA、B、Cに分け被害者の安全を確保しつつ、彼女が昼間働いているという勤務先、ソロライブを行うライブ会場などそれぞれに潜入し、犯人の動きを探る。

被害者は朝10時に自宅から勤務先に向かい、11時に出勤。
店は12時に開くらしい。



着実と皆に指示が出されていく中、何故か私にだけは指示も、どこの班に所属し行動するのかも言われないままであった。

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きさひろ(プロフ) - inaさん» リクエストありがとうございます…!遅くなるかもしれませんが今のお話が終わったら書きたいと思います! (2016年8月29日 22時) (レス) id: a27f79ed81 (このIDを非表示/違反報告)
ina(プロフ) - リクエストで若中佐との恋愛話とD機関が吸血設定が読みたいです…!!いつも楽しみに読ませてもらってます!これからも次回の作品など楽しみにしてます! (2016年8月29日 21時) (レス) id: 6adabf3002 (このIDを非表示/違反報告)
サンタ - リクエスト答えてくださってありがとうございます!きさひろさんの作品好きです!これからもがんばってください!碓氷が尊い (2016年8月23日 22時) (レス) id: a382114b2a (このIDを非表示/違反報告)
きさひろ(プロフ) - サンタさん» あああありがとうございます…!前作にもコメントしてくださって…!本当にありがとうございます!警察パロゆっくり書いていきますね…! (2016年8月21日 23時) (レス) id: a27f79ed81 (このIDを非表示/違反報告)
サンタ - 三好との絡みが好きです!警察パロもみてみたいです。 (2016年8月21日 22時) (レス) id: a382114b2a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きさひろ | 作成日時:2016年8月17日 23時

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