第3話 ページ3
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「大将、進行状況はどうだ？」
『はは、それ聞く？』
「…大変そうだな。」
私が食べてる間、暇を持て余したのか机の書類を覗きだした薬研。暇ならいなくていいんだよ…ぶっちゃけちょっとさっきから胸がうるさいから()
『…！』
「どうした？大将？」
『この卵焼き、めちゃめちゃ美味い！』
「……へぇ、そんな美味しいのか？」
『うん！私、甘めの味付けが好きなんだ。』
「そうか…。なぁ、大将一口くれないか？」
『ん？いいよ。ちょっと箸反対にして渡すから待っ……ナンデスカソレハ』
私が箸反対にして卵焼きとともに渡そうとしたら、こっちを見て口を開けている薬研。
いや、もうぶっちゃけ予想できてるけど、
「大将が食わせてくれないのか？」
ですよねー！きっとそうだと思ってた！神様はなんて試練を私に与えてくるんだ！ありがとうございます！！
ここは、覚悟を決めて行くか…！
『お、おう。あ、あーん…』
「あーん……んん、美味いな。」
『はは、でしょ…。』
何だこれ…すっげー恥ずかしい…！
『ごちそうさまでした！』
「おう、これ下げてくる。」
『えっ…あ、だから待っててくれたの！？』
「んなの当たり前だろ。」
イケメンすぎるだろ。いや、もう、ほんとある意味ごちそうさまだよ。
『あ、ありがとう。』
「おう、じゃあ仕事頑張りな。」
薬研の一言で急に現実に引き戻された感あるけど薬研と喋れたし頑張れるわ！
パタン、と薬研が障子を閉じたのを確認して私は仕事に取りかかった。
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「〜♪〜〜♪〜」
「鼻歌なんて珍しいね、薬研くん。」
「お、燭台切の旦那。それがな、さっき作った卵焼き、大将が美味しいって言ってくれてな。」
「それはよかったね！頑張って作ってたもんね！」
「旦那。ありがとうな、作り方教えてくれて。」
「全然大丈夫だよ。また作る？」
「あぁ、もちろんだ。」
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作者名：Spoon | 作成日時：2017年7月23日 22時
