21 (夢主side) ページ23
それから数日後に目覚めた私
ナースコールをし、主治医が来て軽い検査をした
医「大分良いね。心音も落ち着いてる。点滴を外しても大丈夫そうだよ。」
そう言って点滴が外された
医「でもまだ油断は出来ないからな?安静にしていなさい」
貴「わかりました」
そう言い残し、医者は出ていった
(やっと楽になりました⋯⋯⋯と言っても、起きたのは先程ですが⋯)
苦笑いをし、窓の外を見た
数日前の健の言葉を思い出した
「美月ちゃんのことが好き⋯」
「俺も好きだ⋯。美月ちゃんの笑顔も⋯全部が好きだ」
いつもの作った笑顔ではなく、純粋な綺麗な笑顔でそう言った健
私は知っていた。健の笑顔は本物ではないことを。
でも⋯⋯自意識過剰かもしれないけれど⋯⋯私に向ける笑顔は違う気がした
そして、好きという言葉と共に見せた綺麗な笑顔
あれは正真正銘、私にだけ見せた健の本当の笑顔
そして、その笑顔があったから、好きという言葉も嘘ではないのかなと思えた
すごく嬉しかった
だから⋯⋯⋯その笑顔を私だけに見せて欲しい⋯
私だけを⋯見て欲しい⋯⋯
(なんて言ったら、我儘だって言われるかもしれませんね⋯)
自傷気味に笑った
でも、恋なんてしたことない⋯⋯友達関係だって⋯上手くできない⋯⋯
でも⋯⋯私は柴崎くんのことが好き⋯
この気持ちは変わらない⋯
そんなことを思っていると恥ずかしくなり、顔が真っ赤になってきた
(あぁ、もう無理⋯⋯⋯考えるのをやめましょう⋯//)
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作者名:りんご飴 | 作成日時:2019年6月6日 23時