60 ページ16
首領に指示されたように私は椅子に座る。
すると首領は自分の椅子を私の椅子の方に寄せ隣に座った。
「さて、何処まで思い出したんだい?」
『・・・父が私に異能力を使った所までです。』
すると首領はそこねと言って足を組んだ。
「少し長くなってしまうね、萩原君の異能力については知ってるね?」
『記憶を消して、記憶を塗り替える異能力ですか?』
そう応えると縦に頷いた首領。
「その異能力を使い、君の記憶を塗り替えたんだよ。太宰君との思い出をね。」
そこまではおおよそ分かっていた。だが、そこからが問題だ。
そこのことを聞こうとした直後首領からその話になった。
「その異能を使った理由なんだけどね、君を守る為だそうだ。」
『私を、守る為?』
「そう、マフィアに加入するのを阻止する為。」
それを聞いた瞬間私は思い罪悪感に襲われた。
私に異能力をかけてまでマフィアに加入させたくなかった父の思いを今こうして踏みにじっているわけなのだから。
罪悪感に浸っていると大きな音がビルの外から聞こえた。
それは紛れもなく爆発音だった。
きっとQの異能が発動したのだろう。
『首領。お逃げになってください。きっとQの異能力が発動したんです。』
「そのようだね、少し失礼するよ。」
椅子を立ち黒電話に手をかけ誰かと通話し始めた。
「中也君。さっきの爆発音聞いたね。うん。何としてもうちの商談場を潰されては行けない。死ぬ気で守て。指揮は君に任せるよ。うん。うん。じゃあ頑張ってね。」
ガチャりと電話が終わる。
『首領。私も行きます。』
「君は非戦闘員だ。戦争にかりだす気はないよ。それに、今私と話しているんだ。その機会を逃したら君とゆっくり話せなくなってしまう。これが最適解だよ。」
何事にも最適解を求める男。ぶれないなぁ
『承知しました。』
私が応えると首領は満足そうに笑った。
「うぅーん何処から話そうかな、まず、萩原君の異能力がAくんにかかったあとの話をしようか。」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
次回から森さんsideでまた過去編に入ります。
65人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かるーあ(プロフ) - 初レス失礼します。いつも愛読させて頂いてます。スランプとか、やっぱりありますよね!私も一応作者なので解ります‼︎応援しながらのんびり更新待ってますね^^どうかご無理だけはなさらず! (8月7日 18時) (レス) @page20 id: 33aaf0fec0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:朝はパン派 | 作成日時:2023年7月3日 5時