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ゆっくりと廊下を歩く。


今。丁度首領に作戦書を書いて届けた帰りである。

私の足音だけが廊下に響く。
するともうひとつの足音が遠くから聞こえてくる。


『紅葉姐さん。』


「おや、Aでは無いか。奇遇じゃのう」



そこには姐さんが立っていた。


「首領にでも資料を出しに行ったのか?」


『その通りです。姐さんは首領に呼ばれたのですか?』


「うむ。首領が(わっち)をお呼びでな。直々に任務を任されるなんて久しいのう。」



嗚呼大体検討は着いた。遂に姐さんを動かす気だ。
泉鏡花が探偵社に付いていると明確な真実がわかった以上。此方も動くしかない。


『任務頑張って下さい。』


「そうじゃのう。頑張らなくてはのう。」


そう返答した姐さんの目は少し濁った色をしていた。
この方多分気づいているのだ。
今回の任務は絶対に失敗してはいけないと。



泉鏡花に光を見せては行けないと。


そして姐さんは「失礼するぞえ」と言って私の真横を通り過ぎて行った。


この結果がこの先に吉と出るか凶と出るか。



『却説、そろそろ』



そうして私はゆっくりとまた廊下を歩き始めた。




目的の場所の地下に行く。
するとそこには1人で汗を流しながら訓練をしている芥川がいた。


『芥川君。』


私が呼ぶと彼は目を見開き私の名を呼ぶ


「萩原さんッ!どうして此方に。」


『時間があるから君に教えてあげよう(・・・・・・)と思ってね。其れで。調子はどう?』


「問題有りません。何時でも(やつがれ)は任務に出ることが出来ます。」


意気込み上々。と言ったところか。でも彼は一つだけ嘘をついている。
絶対にこの短期間ではあの傷は癒えていないということ。

それを確認するため1番傷が痛であろう腹部に私は少し力を込めて打撃(パンチ)を入れた。


「うっ!!」ゴホッ


『・・・矢張りか。まだ腹部の傷は完全完治していない。私が下す任務まで訓練はやめておきなさい。』


「然し!(やつがれ)は!」


『君の意気込みはよく分かった。けど、傷が治っていなかったら、君が敵に勝てる確率なんて極わずかしかなくなってしまう。そのためにはギリギリまで体力を溜めておきなさい。』



すると芥川は眉間に皺を寄せて渋々だが頷いてくれた。


『君の戦い方はね、唯殺せば良いってものでは無い。相手のご思考を瞬時に読み取って行動パターンを予測する。パターンを読み取れると思うからそうしたら相手の隙を見て突く。君になら出来ると思うんだけど。』

そうすると芥川はこくりと頷いた。

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かるーあ(プロフ) - 初レス失礼します。いつも愛読させて頂いてます。スランプとか、やっぱりありますよね!私も一応作者なので解ります‼︎応援しながらのんびり更新待ってますね^^どうかご無理だけはなさらず! (8月7日 18時) (レス) @page20 id: 33aaf0fec0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朝はパン派 | 作成日時:2023年7月3日 5時

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