＿失う物の大きさ ページ35
*
【Nozomu said】
バスの席は1番後ろに男が座り
その前に女子が座った。
窓側から川越、吉田、俺
その前が美咲ちゃん、紗英ちゃん
そして、その2人の前にA。
一番遠い。
しかも、楽しく話す美咲ちゃんと紗英ちゃんの会話には参加せずイヤホンをして窓の外を見つめているだけ。
吉田「そこは薬草使って回復してからやないと体力もたへんよ」
川越「いつも気合でいけると思っとったわ」
吉田「やから進まれへんねん」
隣の2人はゲームに夢中やし。
バスの中も人は少なくて、たまに俺らだけになる。
降りる駅までまだ少しかかる。
別に、こいつらの前ならカッコつけへんくても
十分ダサくなっとるし
悪いことは先延ばしにしたくなくて、悪化させるだけかもやけど、無言にAの隣に座った。
Aは気づいたものの何も反応しない。
勝手に片方のイヤホンを取って自分の耳にはめた。
音楽は洋楽で、俺が普段聞くジャンルと似ていた。
小「この曲、俺も好き」
話しかけても、こっちを見ようとしない。
けれど会話はしてくれるみたいで
「そうなんだ」
素っ気なくはあるけど、無いに越したことはない。
小「Aも洋楽聴くんや」
「うん」
小「お、この曲も好きやわ」
「何でも好きなんだね」
小「っ、、、曲はな。」
「試し聴きもし放題だしね」
小「タイトルだけやと分からへんから、聴かな買えへんよね」
「飽きたら売ればいいもんね」
小「ダウンロードやけど」
「、、、。」
やっと俺の方に顔を向けた。
けれど、俺からイヤホンを奪い返して直ぐに窓の外に視線を戻してしまう。
思わず、分けりやすく頭を下げてしまった。
どうしたらええか分からなすぎて。
小「はぁ、、」
ほんまに、どうしよ
何してんねん、数十分前の俺！！
「あ、私、ここで降りる」
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あかね(プロフ) - とても切なくて読み込んでしまいました。続きお待ちしてます！ (8月6日 4時) (
レス) id: c4678331dc (このIDを非表示/違反報告)
y0shin0(プロフ) - とっても面白いです！続き楽しみにしております！！ (2022年9月9日 8時) (レス) @page36 id: 6acece1f2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のんれもん
| 作成日時：2022年3月6日 18時
