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【Sigeoka said】
休みの日に買い出しに行かされる。
そんな手伝いも悪ないと思えた、彼女と偶然会えたから。
重「あれ?A、どしたん?」
「あ、重岡くん。バスが来なくて…」
土曜の今日は運休しとる時間帯。
やけど、そんな理由でバス停に留まってる訳ちゃうなってわかった。
重「なんか、あったん?」
「え?、、大会!応援しに行かなきゃで」
あー、なんか言うてたな。
サッカー部の試合とか何とか。
重「送ってこうか?」
「へ?」
重「多分、1時間はバス来ーへんで」
「うそ」
重「後ろ乗ってや」
遠慮しながらも後ろに乗った彼女。
「……やっぱり、降りよっか?」
中々発進しない俺に申し訳ないと言う。
重「ちゃうくて。掴んどって欲しくて。」
「へ?」
重「危ないから」
彼女の手を勝手に掴んで自分の腰に回した。
重「安全運転でいくでぇ」
漕ぎだすと自然と距離が近くなった。
腹部に感じる彼女の弱い腕の力。
背中には温かい彼女の体温。
それから、微かに早くなる自分の鼓動と息。
改めて、彼女を好きだと自覚させられる。
……………
しばらく走って、坂道で止まった。
重「流石に……」
「ここからは歩いてくよ」
重「いや、ここだけ歩かして。そしたら大丈夫やから」
自転車を押してAとゆっくり坂道を登ってく。
なるべく自然にゆっくりとしたペースで、登っていく。
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あかね(プロフ) - とても切なくて読み込んでしまいました。続きお待ちしてます! (8月6日 4時) (レス) id: c4678331dc (このIDを非表示/違反報告)
y0shin0(プロフ) - とっても面白いです!続き楽しみにしております!! (2022年9月9日 8時) (レス) @page36 id: 6acece1f2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のんれもん | 作成日時:2022年3月6日 18時