＿初は王道で ページ1
*
【Nozomu said】
急に向こうから誘ってくるから
びっくりしてる。
特に目的もなく誘われる事なんて初めてやし
＿＿イベントか……一緒にいたいとか思ってくれてんのかな
気まずそうに視線を外して背を向けたAを見て、そう思う。
小「よしっ」
少しいじけた様に見える彼女の前に行き、目線を合わせる為に軽く屈む。
小「デートでもすっか」
「ぇ？」
小「ちゃんとした放課後デート。」
Aの前に掌を出せば、彼女はそっと手を重ねて小さく笑った。
小「混んどるかも知らんけど、思い出にはなるから」
慣れたような口調で慣れない態度を隠す。
彼女の手を引いて友達から聞いたデートや女の子から聞いたことある理想のデートとかを思い出しながら
駅近のお店でお揃いのアクセサリーを買ったり
ゲーセンのプリで撮ったり、流行りのデザート食べたり……
毎回初めてと言うような表情を魅せるAに嬉しくなりながら
ベタ過ぎると鼻で笑ってたデートをしていた。
小「それ一口ちょーだい」
新しく出来た たい焼き屋の傍で
抹茶餡子のたい焼きを食べるAにそう言うと
そのたい焼きを咥えながら俺を数秒見つめて
「やだ」と咥えたまま答えた
小「なんでや。俺のあげたやん」
「＿＿＿＿。」
小「太んで」
「……ん」
ムッとしつつも俺にたい焼きを渡す。
一口食べようとすれば、たい焼きを持つ腕を取られる
「一口だからね」
小「はいはい」
「ちょっとだよ？」
小「そんな美味いん？」
「うん。すっっごく」
こういう彼女は珍しい。
意地悪もしたくなる。
わざと大きな口で食べれば
素直に悲しそうにして、分かりやすく不機嫌になった。
小「うんっま！」
「知ってる」
小「そんな怒んなや。ちょっと食べただけやん」
「大っきいよ！」
小「あははっごめんってぇ」
部活のハロウィンパーティ、行かんくてよかった
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あかね(プロフ) - とても切なくて読み込んでしまいました。続きお待ちしてます！ (8月6日 4時) (
レス) id: c4678331dc (このIDを非表示/違反報告)
y0shin0(プロフ) - とっても面白いです！続き楽しみにしております！！ (2022年9月9日 8時) (レス) @page36 id: 6acece1f2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のんれもん
| 作成日時：2022年3月6日 18時
