小 児 科 病 棟 の 女 の 子 。 5

イ ン フ ル エ ン ザ　[ 193 ] ページ12

* 奏side *


今日 は 午後 も 外来 の 診療 。

　


患 「 いやだ〜 涙 」


「 もしもし するだけ だよ〜

あっ 、 あそこ に くまさんいるの わかるかな〜？ 」


　


最近 インフルエンザ が

例年より も 少し遅く 流行り始めてきた 。



だから 、 毎日 多く の 患者さん が

小児科 にも やってくる(^^;

　


「 ごめんね〜

少し ツンツン するだけ だからね〜 」


患 「 わぁーん 涙 痛いよぉー 泣 」

　


しかも この 鼻 に 綿棒 を つっこむ

インフルエンザ の 検査 が

痛いのなんの って 、

まぁ 泣かれる 泣かれる ……


　

どんなに 弱ってても こればっかり は

全力 で 泣くから 見てて なんだか 苦しい 苦笑。


　


・


　


「 お疲れさまでした〜 」


看 「 お疲れ様です〜 」

　


今日 も 本来 の 診療時間 より 30分押して

なんとか 本日 の 外来 も 終了 。



病棟 の 子どもたち の 様子 を 見に 、

外来 の 看護師さんたち に 挨拶をして 戻る 。

　


この時期は 、 免疫力 の 弱い 入院している

子どもたち に 感染症 が うつらないように 、

医療関係者 は みんな 必死 だ 。



　



「 真愛ちゃん の 様子 どう？ 」


彩 「 あっ それが … 座薬 は したんですけど 、

一時的 に 熱 が 下がったきり

また 上がってきてて … 」


「 そっか …

…… 真愛ちゃん って 、

インフルエンザ の 検査 まだだよね？ 」


彩 「 はい … そうですけど … 」


「 … してみよっか 」

　


急 に こんなに 高熱 が 出て …

確か に この病気では 少なくないこと だけれども 。



万が一 と 思い

検査キット を 持って 病室 に 向かった 。



　


「 真愛ちゃ〜ん 」


真 「 んんっ … せんせ …… 」

　


そういって、白衣の裾をつかんでくる。

　


「 少し 診察させてね？ 」


真 「 んー… 」

　


少し 不満そうな感じ だけど 、

さくっと 終わらせて 、 寝ぼけているうち に

検査 に 行きたいところ …

　


「 少し お鼻 ツンツン するけど

じっとしててね？ 」


真 「 … ぇ ……

… いやっ … いたいっ … やめてよぉ 泣 」


「 ごめんね 、 おしまい だよ〜

痛かったね？ 頑張れて 偉かったね 」


　


そうはいっても ずっと 体力 の ない中

しくしく 泣き続ける 真愛ちゃん …


　


酸素 下がって ほしくないから

泣かせたく なかったけど 、

こればっかり は 絶対 泣くと 思ってた 苦笑。

イ ン フ ル エ ン ザ　[ 194 ]→←レ ン ト ゲ ン　[ 192 ]

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す