推しは守り助けるもの 漆【鬼滅の刃】

参佰伍の型 ページ5

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煉獄杏寿郎side




じわじわと視界がボヤけて、目から雫がこぼれる



灰となり散る美しい君を、俺は忘れはしない













初めて会ったのは合同任務



同い年ながらも柱の君を尊敬していた



だがAは華奢であり、筋肉も特別ついているわけではなかった






少し疑いはしたものの、いざ戦闘が始まると華奢やら筋肉がどうのやらどうでもよくなった





完璧な太刀使い



完璧な踏み込み



完璧な呼吸




敵の一寸先を確実に正確に読む




本当に戦っているのかと思った



Aだけは舞台に居るような、そんな感じだった




そして俺が惚れ込むのも時間の問題だった





父上や千寿郎がAを気に入っていたのも紛れもない事実



美しさと優しさ、強さを備えたAに俺は完全に落ちた



何より頭抱えたのは下弦の壱との戦闘、そして上弦の参との戦闘




直々に想いを伝えること無く死を覚悟したところをAは助けてくれた




己の死際、生死を彷徨っているにも関わらず





Aの登場で胸が脈打った



そして抱き締めた時も、どうしようもなくドキドキした



自分でも呆れる程だ




自分でも呆れる程、A、君が好きだ。






君が居なくては俺は生きる糧が無い


君の喜怒哀楽の表情を一番身近で感じたかった



年老いるまで君と過ごしたかった




「…」






人間とは尊いものだ


この世に生まれ、育ち、老い、死ぬ


その過程でも様々な出来事がある、思うことがある





俺は君に出会えて幸せだった


君は俺と出会って幸せだっただろうか？




少しでも君の人生に花を咲かせることができただろうか？







来世ではもっと、、、




もっと幸せを与えると誓う

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