推しは守り助けるもの 参【鬼滅の刃】

佰玖の型 ページ9

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お「君たちが捨て駒だとするならば、私も同じく捨て駒だ。

鬼殺隊を動かす一つの駒に過ぎない。



私が死んだとしても何も変わらない。」




お館様はそう思っているかもしれないが、実際、お館様が亡くなったら鬼殺隊はパニックになるだろうなぁ。




お「実弥は柱合会議に来たのが始めてだから勘違いしてしまったのだと思うけれど、私は偉くも何ともないんだよ。


実弥は柱として人の命を守っておくれ。
それだけが私の願いだよ。
 

匡近が死んで間もないのに呼んでしまってすまなかったね。
兄弟のように仲良くしていたから尚更つらかったろう。」




実「！！名前…」




カナエ「不死川くん、お館様は当主になられてから亡くなった隊員の名前と生い立ちは全て記憶してらっしゃるのよ。」





お「実弥、鬼殺隊の子供たちは皆、遺書を書いているよね。

その遺書の内容がね不思議な事に殆ど似通っているんだ。

匡近も同じだったよ。


渡そうと思ってたんだ、実弥に。


匡近は失った弟と実弥を重ねていたんだね。」




そう言いながらお館様は実弥に遺書を渡した。




お「光り輝く未来を夢見てる。私の夢と同じだよ。




大切な人が笑顔で天寿を全うするその日まで幸せに暮らせるよう、決してその命が理不尽に脅かされることがないよう願う。



例えその時自分が生きてその人の傍らにいられなくとも、生きていて欲しい。生き抜いて欲しい。」




ポロポロ大粒の涙を零す実弥。



私も泣きそう…耐えろ！！！



下唇を噛んで何とか堪える。




お「今日から実弥は風柱として、鬼殺隊を引っ張ってもらう。」




「『御意。』」




お「そして私からもう一つ。A、その怪我は何かな。」





お館様のいつもより少しばかり威圧感を持った声が小さく響く。




『……。』

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