知らない ページ10
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「なんのことか、よく…」
「もしかして記憶喪失か何かなのか?それか記憶を塗り替えられ…」
心配そうにするドラコの言葉は
Aには届いていなかった
ハリーと私が…?生き残り?…伝説
「…まあ…後からゆっくり知るのもいいだろ。今は混乱してるようだしな」
そう優しい気遣いをしてくれる彼にAは安堵しながら、この汽車にハリーがほんとに乗ってるかどうか詰め寄った
「あ、ああ…ほんとだよ
そうだ、君も来るか?今からそのコンパートメントに行くつもりなんだ」
Aは少し悩んだ末、行かないと答えた
自分でも驚くほどかなり疲れていたのだ
ほとんど兄が色んなとこに連れ回したというのもあるが
「そうか…別に急ぎではないから君と少し話してから行くことにするよ。ところで君はどこの寮に入りたいんだ?」
Aは寮?と一瞬首を傾げたが兄に教えこまれたホグワーツの歴史や仕組みを思い出す
そして4つの寮を頭に浮かべ、悩んだ末にレイブンクローが自分に合ってるであろうと考えた
「…レイブンクローかなぁ」
「…君は、スリザリンだろ」
ドラコは少ししょんぼりしながらAに言った
その言い方はまるで縋ってるようだった
「じゃあドラコはどこに入りたいの?」
「もちろんスリザリンさ。あのまぬけなハッフルパフに入れられてご覧よ。想像もしたくないね」
「へぇ…」
少し気が強い…意地悪な彼にAはもう会えるか分からない友人、ダドリーを思い出していた
「じゃあ、ハッフルパフに私が入ったら…
もうお話してくれないの?」
その問いにドラコは身振り手振りで話していたのをやめ、下を向いた
「…僕は…いや、」
「ハッフルパフどころか…スリザリンと険悪なグリフィンドールに入ったら?私とドラコはもう友達になれないの?」
「君はおかしな奴だな。友達なんて簡単に出来るだろ
ましてやこんなにも人が沢山いるんだ」
「私は、ドラコがいいの。ドラコと友達になりたいと思ったもの。もちろんクラッブとゴイルも」
ドラコがいい、なんて
なんとド直球な言葉だろうか
「…そんなに僕がいいならしょうがないな!
まあ君となら友達になってあげなくもない、」
また上から目線の言葉
そんな上から目線の態度に、Aは全く気にせず嬉しそうに微笑んだ
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作者名:おらぶ | 作成日時:2021年9月26日 7時