Two legendary children【賢者の石】 (ページ23)

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飛行訓練ページ23

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「とうとう飛行訓練…ああ、私今すぐにでも吐きそう…むり…」

足元にある箒をじとりと見つめる
Aは箒で空を飛ぶという考えどころか、単純に高いところが怖いというのもあった

「右手を箒の上に突き出して」

そう言われ渋々箒の上に手をつきだす

「そして上がれ！と言います」

生徒たちが一斉に上がれ！と箒に命じる
Aも箒に命じるが上がるどころかピクリともしない箒

ハリーは一発で上がったらしく素晴らしい笑顔だった
ドラコも上がったらしくニヤニヤした顔でAの下に転がっているビクともしない箒を見ている

「もう…！上がってよ！」

ほぼ怒鳴るように言うと箒はバシン！とAの手を叩くように上がった
ロンの箒も勢いのあまり顔に当たってしまっていた

「さあ、私が笛を吹いたら地面を強くけって
笛を吹いたらですよ____3____2____1」

「うわぁ、あああ」

少し気の抜けた悲鳴が上へと登っていく
その声の主はネビルであった

「こら、戻ってきなさい！」

先生はそう指示したがあれは好きで飛んでいるわけではなさそうだった
つまり自分の意思で降りることは不可能である

グングン箒に引っ張られるネビル
Aは助けに行こうと箒に跨ったが上手く飛べるという確信がなかったため見守ることしかできなかった

誰かが上げた悲鳴と同時にネビルは箒から滑り落ちてしまった

飛び続けている箒だけは高く高く登り続け禁じられた森の方まで行き、とうとう見えなくなった

急いでネビルの元に駆け寄った先生は顔を真っ青にしながら「手首が折れてるわ…｣と小さく呟いた

「さあさあ、立って。大丈夫よ
私がこの子を医務室に連れていきますから。そのあいだ誰も箒に乗らず、飛ばないように！｣

「さもないとクィディッチのクの字を言う前にホグワーツから出ていってもらいますからね。さぁ、行きましょう」

最後に生徒たちに脅しの言葉を残しネビルを連れていった

「あいつの顔を見たか？あの大マヌケの」

意地悪くドラコが笑った

「やめてよドラコ」

「あらミルロッタったら貴方がチビデブの泣き虫小僧に気があったなんて知らなかったわ」

スリザリン寮生が一斉に口笛やらでAを冷やかす
Aはそれに対し不愉快そうに顔を顰めた