悪い子には【リドル】 ページ5
「すみませんリドル先輩。いただきます」
「かまわないよ、ゆっくりしていってくれ」
アンティーク調のティーカップに口をつけ薔薇色に染まる紅茶を口に流した
薔薇の香りが鼻腔を満たし、抜けていく
とめどない幸福感にまどろんだ
「とっても美味しいですねこの紅茶！」
「当然だろう。僕のお気に入りで最高級の茶葉なんだから
フフン、と鼻を高くしたリドル先輩は頬を染めてソワソワとまんざらでもなさそうだ
きっとお気に入りを共有できたのがよっぽどうれしかったのだろう
リドル先輩の頭には耳が、腰のほうからには尻尾が生えているような幻覚が見えた気がした
「本来は私が色々すべきなのに.....本当にいろいろお世話になりました」
「気にしないでくれ、君の助けになったのなら僕はそれで満足さ」
実は先日元の世界に戻る方法が見つかったのだ
それもこれもリドル先輩が幾度も助力してくれたからに他ならないし言い知れないほど感謝していた
もう一度ティーカップに口をつける
「.....それで、これからここを発つんだって？」
「はい、グリムと学園長....それからリドル先輩にしか言ってないですけど。皆さんにも秘密にしてきました」
リドル先輩に言われた通り。というと先輩は微笑んだ
「ああ、本当に君は.....ふふ」
「何か言いましたか？」
「いや、なんでもないよ。.....ねえ？A」
「はい？」
リドル先輩がティーカップをソーサーに置いた
頬杖をつき私の目をじっと見据える
「かつて、薔薇の国に不法入国をしたうえハートの女王に無礼をはたらいた不届き者がいたそうだ」
「.....そう、ですか」
チカリと西日の線がリドル先輩を照らす
なんて長いまつげだろう。薔薇にも負けぬ美しい赤髪も西日と溶け合って眩しい
薔薇がここまで似合う人は後にも先にもリドル先輩だけだろうな
.....なんていつの間にか彼に見とれてしまったがなぜそんな話をするのだろう
「名をアリスと言って。彼女は裁判にかけられ女王によって死刑判決をうけたそうだ」
「それは.....何とも気の毒な.....」
気の毒？と彼は笑った
「自業自得ともいうべきだけれど______彼女はその後逃げ出し忽然と消えたそうだよ」
「え？」
「何処からやってきたのかも分からなかったらしい。国中で指名手配され、女王はお怒りになり国中が大混乱に陥ったそうだ」
「そんな嵐のような女の子に君はよく似ている」
「私がですか？」
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ローズの薔薇 - リドルクン｡私アリスなの？アリスだったら良いのになぁ(幼い頃の自分の夢だったらしい)もし私をアリスにしてくれるかな？リドルクン。(ハートの女王) (2022年4月24日 15時) (
レス) @page34 id: afcb507146 (このIDを非表示/違反報告)
太宰、乱歩などの頭脳派推し - けーくんエッッッッロッ！色気ハンパないです。最推し何です。けーくんのRお願いします。 (2022年3月5日 19時) (レス) @page48 id: 6e38a4139d (このIDを非表示/違反報告)
琥珀糖 - え……？？絵がうますぎません？？？？物語も神ですし……有難うございますぅぅぅぅぅ (2021年9月11日 14時) (レス) id: 0301fd6d5d (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - ちょくちょくはさんでくるヤンデレ系がまた…最高ですね (2021年8月5日 19時) (レス) id: e0681dd9d0 (このIDを非表示/違反報告)
riona - 物語も良き…絵も良き……ここは天国ですか？？ (2021年8月1日 17時) (レス) id: 235e0c7d90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソーダ | 作者ホームページ：
作成日時：2020年5月6日 2時
