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56、荷物の話 ページ15




生の芋を齧る青年は確かに『組合』と云った。口振りから考えるに『組合』構成員__

あたりは異様な雰囲気に包まれた


「あ、そこ危ないよ。『荷物(パッケージ)』が届く頃だから」


直後虎によって強化された敦がハッと頭上を見上げ、声を張り上げた


「国木田さん!上から何かが!」


云うや否や、上空から何かが落下してきた





煙が晴れてきた頃中央には人影


「いかん!撃て!」


銃声が響き渡った











『賢治君探偵社に行って!!』

「わあ!」


心の中で御免と謝りながら収納呪具に賢治を押し込み、自由に出入りできるよう袋は開けたままで、呪具を投げ飛ばした



そして背中に強い衝撃がはしり視界は暗転した















静まりかえった公園に六つの人影があった。

キョロキョロと周りを見ていた牧師姿の男が問うた


「ポオ殿とオルコット殿はどちらに」

「高い所をお恐れあそばしてお残りに、、、、、死ねばいいのに」


物騒


「、、、、、、」

「楽な仕事だったね!皆、余った時間でドライブに行かないかい?」


誘いに答えず、五人はその場を後にした


「あれ、無視?」


胸元がはだけている赤髪の青年は、五人の背を慌てて追いかけ去ってゆく



誰ひとり振り返ることは無かった






公園には、文字通り地獄絵図の名に相応しい光景が広がっていた













通話機からツーツーという無慈悲な音が鳴っている。黒服構成員は振り返る


「首領、紅葉様の部隊と連絡が途絶えました。恐らく__」


歯を食いしばる「首領」は、何を考えていたのだろう

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作者名:瑠風 | 作成日時:2022年5月10日 3時

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