2-15.静から動へ ページ17
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静けさを突き破るような音と共に視界が捉えたのは、前に"彼"が教えてくれた花だった。たしかあの名前は
「花火」
そう、花火。
実物はこんなに眩しいのか。熱風の影響でひらりと舞っていた花弁が吹き荒れた。
そういえばこの花を咲かせたのも彼だっけ
手元に落ちた花弁に目をやると必然的にス魔ホも視界に入った。画面を開くと着信履歴が沢山ついている。
あの人、どんだけサプライズに参加して欲しかったんだよ
目線を上げれば、遠くにハナビによって噴出された大量の残り火を全て受け止める理事長の姿が。
ひとつに圧縮されたそれはどこかに飛ばされた。
「……」
ス魔ホを操作しあの人に電話した。
「もしもし」
「…今の場所？植物塔の……えっなんでそんなに焦っているんですか？」
「だって強制参加じゃないでしょう？そんなことよりさっきの見ました？あれハナビって言うらしいです」
あの人は電話越しでも分かるほど焦っていた。焦っていた意味は分からないが、きっと大した内容ではないだろう。
「広場に来い？やですよめんどくさいって、あ。
…切るの早」
あれだけ電話かけておいて勝手に切られた。それも言い逃げされた。
「…行くか」
数分前まで抱えていた鉛のような気分は気付けば消えていた。
立ち上がり空間に遠慮せず大きな翼を広げた。バサァっと体に積もっていた花びらが螺旋を描くように舞い落ちる。
先程までの自分がアホらしい、何うじうじしてんだか。
花の幹を蹴り宙に身を任せた。肌に当たる冷たい風は、翼を支えて行先へと運んでくれた。
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広場に降り立てば話題になっているのは先程上がったハナビのことばかり。
賞賛する声に耳をすませるあまり、駆け寄ってくる足音に気が付かなかった。
「タツバ！！」
名前を呼ばれ振り返ればガバッと両肩を捕まれ遠慮を知らない体重が肩にのしかかる。
「どうして広場に来なかったんだッ！？」
「だってあれ自由参加でしょう？私別に景品とかいりませんし＿」
「何で！？景品とかワクワクするでしょ！？面白そうとか思わなかった！？？」
「思いませんよ。私が人の沢山いる場所苦手なのあんた知ってんでしょ」
「君こそ！遠回しに集合かかったことッどうして気付かないっ！！」
「気づくかァッ！」
「鈍感ッ！！」
『どッ、そんなこと関係ないでしょ！！』
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シア(プロフ) - 最新待ってます‼︎ (11月11日 2時) (
レス) @page26 id: 38b8a932a2 (このIDを非表示/違反報告)
紫庵(プロフ) - 合格おめでとうございます！！これからも更新楽しみに待ってます(^^) (11月6日 0時) (レス) @page19 id: 110658a7c9 (このIDを非表示/違反報告)
マジモンの名無し(プロフ) - ぬうからお名前変えました。 受験合格おめでとうございます！！！ (11月5日 20時) (レス) @page19 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ - とっても面白いです！ずっと待ってます！ (8月7日 13時) (レス) @page19 id: f9e5903924 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう(プロフ) - 了解しました。受験勉強頑張っ！受かるように祈っておきます (7月2日 14時) (レス) @page19 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶漬けモドキ | 作成日時：2022年5月24日 17時
