ケセラセラ ページ41
「「「「「アラバスタへの“
「やったーーーーっ!!」
「出航できるぞォっ!!!」
『ほら言ったろ？ なんとかなるって』
「サンジくんのおかげでなんとかなったんでしょ」
激闘を繰り広げた麦わらの一味とAは、今までの行いが報われたと言わんばかりに騒ぎ立てた。
クロコダイルが派遣したアンラッキーズからエターナルポースを奪い取ったサンジの活躍により、アラバスタへの道が切り開かれた。
1年という長い時間をリトルガーデンで過ごすこともなく、行き当たりばったりの運任せな航海を始めることもしなくてよいビビは、誰よりも安心していた。
「よーしみんな！ せんべいパーティーだっ!!!」
『そんなことやってる場合じゃないだろ、行くぞ
ミス・ゴールデンウィークが置いていったせんべいを片手に、ルフィとAは乾杯をした。
パーティーといっても、せんべい3枚ではお茶会すらできないことに彼はまだ気づいていない。
「じゃあ丸いおっさんに巨人のおっさん!! おれ達行くよっ!!!」
「そうか……まァ、急ぎの様子だ」
「残念だが止めやしねェ……!! 国が無事だといいな」
「ええ、ありがとう」
「A、また会うことがあれば次はおれが勝つ。殴り合いならおれも得意だ」
『楽しみに待っとくよ。次は全力でお互いぶつかろうぜ』
出されたドリーの拳に、コツンとAも拳を合わせてフィスト・バンプを決めると、2人はニカッと笑った。
ウソップはその横でAを羨ましそうに眺めていると、それに気がついたブロギーがウソップの前に拳を差し出す。顔を真っ赤にして涙目になりながらも、ウソップは震える手で握りこぶしを作ると、コツンと小さくブロギーの拳と自分の拳が触れた。
『ナミ、エターナルポースはお前が持っとけ。おれだと壊しかねない』
「そうね、あんた意外とガサツだし大雑把ですぐに服とか汚すしね」
『そこまで言わなくてもいいだろ!? おじさん傷つくぜ』
サンジからエターナルポースを受け取っていたAは、ナミへと手渡す。
しゅんと小さくなったAの横でサンジと“狩り勝負”をしていたゾロは、思い出したかのような声で呼ぶとAの肩を叩いた。
「さっきの話だ。ちょっと来い」
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作者名：ヒロ子 | 作成日時：2022年9月22日 19時
