who the hell are you ページ23
最低でもやり方は選んで欲しかったが、ドリーを安静に
初めからこれが目的でナイフを構えたのかは知らないが、ビビは結果オーライというようにため息をつくと、咥えた葉巻に火をつけようとマッチを取り出したAに苦笑を浮かべた。
「おれは怒った!!!!」
『フ──……このノッポがおれを襲ったことか？ それとも、酒に仕込まれた爆薬の話か？』
「爆薬だ!!」
悩む素振りすらない即座の返答に、Aは落ち込む様子もなく「知ってた」という表情で煙を吐き終わった葉巻を咥えた。
「このおっさんの言う通り、もう一人の巨人の奴の仕業じゃねェし……おれの仲間はこんなくだらねェマネ絶対しねェ!!」
『ま、おれらにはやる理由もないしな。エルバフの誇りだろうがダストだろうが勝手にしてほしいが、冤罪かけられたからには証明しねェと気がすまねェってもんだ』
ガチッと葉巻を噛み締めると、Aはルフィと目を合わせた。
何かを察した二人は、アイコンタクトで確認をとると幾分か低くなった声色で言葉を発した。
『「誰かいるぞ、この島に」』
＊
密林の奥深く、巨人と古代生物しか住み着いていないこの場所で明らかな人工物と思わしき建物が建っていた。
色は純白。鉄のような硬さを持ち合わせ、温度は冷たく実に気持ちの良い造りの“それ”は、例えるなら某マインでクラフトなゲームで簡単に造れてしまう即席豆腐ハウスだ。
ひとつ、ゲームと異なっている場所といえば内部にお洒落なティーカップとバケット、そしてお洒落とは言い難い髪型をした男と可愛らしい女の子がいることだろう。
「ケッ……たいそうな能力だな……
優雅な紅茶の時間を妨げるように現れたMr.5とミス・バレンタインは、本を片手に長い足を組む男を見つめる。
男の名はMr.3。
「Mr.5、ミス・バレンタイン……まァ、そうキツい顔をするな。紅茶でも飲みたまえよ」
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作者名：ヒロ子 | 作成日時：2022年9月22日 19時
