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「……俺が行くって言おうとしてんけどな。まぁええわ。Aさんは武器に詳しいん？」
「まぁ散々向けられてきたからな」
「昔の武器って槍とかやろ、どうにかなりそうやけど」
「ふふ。案外侮れないぞ、例えば……」
そう言って私は槍をいくつか作り出し、説明しようとする。が、それを見た兄さんが声をあげた。
「すご。え、これって見たことあるやつなら作れんの？」
「……恐らくだが一応。何故だ？」
「一応俺は武器調達係をやらせてもらってんねんけど、最近戦争が起きすぎているからか武器の調達が難しいんだ。だから……、ああでも契約違反になるか」
そう言ってしょげた顔をする兄さん。大きく跳ねた心臓を落ち着かせ、私は銃の参考資料を求める。兄さんはすぐに懐から銃を取り出した。
「…………うーん。出来るが使えないだろうな」
私はその銃とそっくり同じものを作り出した。兄さんはそれをしげしげと眺めた後手に取ったが、すぐに違和感に気付いたようだった。
「……これ、ガワだけ？」
「中の構造がわからない。その黒いガワも私の知識の中で一番近い色をしているもので作り上げただけだ。どこがどの素材でどう動くとここが動く…、そういう知識がないと私には無理だな」
「やっぱそう上手くは行かんか」
残念、とガワだけの銃を私に手渡す。ガワだけの銃はまるで紙と同じくらい軽い。すぐさまそれを無いものとし、槍についての説明をしようとしたところ、エーミールが戻ってきた。
「す、すみませんAさんを放置してしまって……！」
「ああいや、構わないよ」
「くられ先生には話した？」
「はい、面白そうだって言って研究室に……」
「そっか。じゃあ鬱が実験台にされないうちに俺が行ってくるわ」
そう言って兄さんは書庫を出て行ってしまう。エーミールがまた対面座席に座り、契約書のどこまで読み進めたか聞いてくれる。私は途中までしか読んでいなかった契約書を読み進めた。
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なのな(プロフ) - 完結おめでとうございます！設定がすごく凝ってて面白かったです！今作も素敵な作品をありがとうございました！ (2021年1月15日 19時) (
レス) id: cb0e93c590 (このIDを非表示/違反報告)
RURU - 更新早いし話も面白いし…崇めますね(？)(訳:ランドルせ様＝the・神) (2021年1月15日 18時) (レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)
へけ太郎 - 完結おめでとうございます！楽しく読ませていただきました！次回作も楽しみにしております！これからもささやかながら応援させていただきますので、お体にお気をつけてお過ごしください！ (2021年1月15日 17時) (レス) id: 246fbb21fa (このIDを非表示/違反報告)
ランドルせ(プロフ) - なコさん» 三日に一本新作を出してる気がします笑。更新頑張ります！ありがとうございます！ (2021年1月13日 0時) (レス) id: 1e4b41ea08 (このIDを非表示/違反報告)
ランドルせ(プロフ) - 花金鳳花さん» コメントと応援ありがとうございます！頑張ります！ (2021年1月13日 0時) (レス) id: 1e4b41ea08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ランドルせ
| 作成日時：2021年1月11日 23時
