探偵社にいるのは愛されていることに気づかない鈍感少女【文スト】

愛され度 16 ページ19

敦side


太宰｢用意はいいかね、敦くん｣









敦｢はい…！｣









太宰｢まず、部屋を出たらドアをちゃんと閉めて…後ろを見ろ！｣









敦｢後ろ…あｯ…えーっと…これはなんですか？｣









太宰｢なんだと思う？｣









敦｢うーん、朝の幻覚…？｣









太宰｢はっずれー！｣









敦｢まさか、敵の襲撃ですか…！罠にかかったとか｣









太宰｢自分で入った｣









敦｢はあ?!｣









太宰｢いやなにね、こうしてドラム缶に嵌る自 殺法があると聞いたものだからちょいと試してみたのだよ。ところがこの通り、試してみると苦しいばかりで一向にﾀﾋねない。しかもここまで嵌ると自力では出られない、ﾀﾋにそう｣









敦｢は、はぁ…でも自 殺法なのですからそのままそうしていればいずれ自 殺できるのでは…？｣









太宰｢私は自 殺は好きだが、苦しいのも痛いのも嫌いなのだ！当然だろう！｣









敦｢なるほど…｣









太宰｢それに、後から聞いたのだがこれは自 殺法ではなく拷問法da…敦｢えいっ｣ｯたのだよォオ!?｣









ﾄﾞﾝｯ ﾄﾞｶﾞｯ ﾊﾞｺﾝｯ









太宰｢はぁ…痛かった、助かったよ敦くん君がいなかったら腰からポッキリ二つ折りになる所だった｣









敦｢他の同僚の方に助けを求めなかったのですか？｣









太宰｢うん、電話したよ？死にそうなんだけどって、そしたら皆口を揃えておめでとうございますだってさ、どう思う？｣









敦｢ﾊﾊﾊﾊ…｣









太宰｢まったく異能力者って連中は皆何処か心が歪だ｣









敦｢(異能力者…か)｣









敦｢太宰さん｣









太宰｢ん？｣









敦｢武装探偵社の所謂、探偵の方達はやっぱり皆さん異能力者…なんですよね｣









太宰｢そう、警察でも歯が立たない敵を倒す武装集団だ｣









敦｢やっぱり僕は、探偵社には入れません｣









太宰｢君も立派な異能力者じゃないか｣









敦｢確かに、虎に変身するのは異能力ですが、僕はその異能力を全く制御できません…ただ無自覚に変身してしまうだけで、自分の意思で虎になることは出来ないんです。だから僕が入っても何の役にも立てないと思います。有難いお話ですがすいません｣









────────────
変なところで文字数が…

next→

愛され度 17→←愛され度 15

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す