オマケ秘話�� ページ34
〈新婚さんと温泉〉
祝言を挙げて間も無い頃。
Aと実弥はとある温泉旅館に来ている。
俗に言う新婚旅行だ。
実｢へー、宇髄の割には趣味の良い所薦めてきたなァ｣
｢それ宇髄さんに失礼じゃない？笑｣
実｢あいつの言う"いい湯"はよォ…大抵山奥とかにあんだぜェ。嫁引き連れてよく行けるもんだわ。｣
2人の眼前にあるのは、小ぶりではあるが煌びやかな装飾が施された年季のある宿舎。川沿いに建っているので、水の流れる音も聞こえてくる。
まぁ…山奥とは天地の差だろう。
ガラガラと少し建付けの悪い引き戸を開けてフロントに入れば、優しそうな小柄の女将さんがいた。
宿泊の手続きを済ませ、仲居さんに部屋へと案内される。
｢凄い…私こんな良いお宿泊まったこと無いわ…｣
感嘆しているAの姿を見て、心の中でガッツポーズを決める実弥。
その後運ばれてきた夕飯も文句無しの絶品で、舌鼓を打ちながら頂いた。
だが。
実｢俺はAの作る飯の方が良いぜェ｣
実弥は少年のような笑みを浮かべて言った。前の彼からは想像も出来ない姿だ。
｢…褒めても何も出ないわよ。｣
Aは耳まで真っ赤に染め、両手で顔を覆う。
実｢…本当に、可愛い嫁さん貰っちまったなァ。｣
頬杖を付きながら、幸せそうに目の前の嫁を見つめたのだった。
━━━
さて、一段落したらいよいよ温泉タイム。
『温泉→』という看板を頼りに川辺まで降りると、ゆらゆらと湯気が立っている。辺りに漂う硫黄の臭い。川に隣接した露天の天然温泉らしい。
一応、男湯と女湯に分かれている(？)ようで、2人は落ち合う時間を決めてから各々の脱衣場へ向かう。
Aは支度を済ませ、体の汚れを落としてから湯船にそっと浸かった。
｢…わぁ｣
体温より少し高めの温度で、とろみのある湯。刀鍛冶の里の温泉も名湯であったがこちらもなかなかだ。
今は秋の夜。鈴虫の声と湯の湧き出る音、頬を撫でる涼しい風がとても心地良い。その快然たるハーモニーに身も心も満たされた。
ーと、
｢…誰かいるのかしら？｣
湯気で視界が悪いものの、誰かの気配を感じた。
…鬼？いや、違う。旅館の客だろうか。
好奇心に負け、Aはそろーりそろりと足を進めた。勿論、湯に浸かったまま。
ーこんばんは。
そう声を掛けようとした瞬間。
見覚えのある傷だらけの体が見えた。
向こうもこちらに気付き、その大きな四白眼をこれでもかとカッ開く。
実｢はァァ？｣
｢え｣
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韓国海苔ごはん(プロフ) - さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き)さん» ありがとうございます！それとご指摘ありがとうございます。ほんっと困るくらい見落としが多いのでとても助かります…しかも槇寿郎さんが好きとはなんと渋い！！ (2021年4月5日 10時) (
レス) id: 23bf08a048 (このIDを非表示/違反報告)
さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き) - 完結おめでとうございます！とても良いお話だったと思います(*^_^*)・・・それと すいません、あとがきの所の槇寿郎さんの名前の(槇)の字が(槙)になってます・・・ (2021年4月4日 15時) (レス) id: c50ca7ded5 (このIDを非表示/違反報告)
韓国海苔ごはん(プロフ) - 浅葱さん» ありがとうございます！ (2021年2月6日 9時) (レス) id: 23bf08a048 (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - 続編移行おめでとうございます！これからも頑張ってください！ (2021年2月5日 21時) (レス) id: 11ffe6e997 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：韓国海苔ごはん | 作成日時：2021年2月5日 21時
