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「パーティー？行かないよ。どうせ群れるんだろう？」
「Aを婚約者として紹介できる場だぞ」
「……紹介して何になるの」
「ボンゴレファミリー10代目の守護者の婚約者に手を出そうってバカなやつはまずいねーからな。虫除けにはなるぞ」
チケットに触れていた恭弥の指がぴくりと動いた。パッと表情を窺えば、恭弥は悩ましそうにしている。
「10代目ファミリーとして招待がきてるから、まずヒバリは強制参加だ。Aはどっちでもいいが、妻帯者や婚約者がいるやつは基本的に連れてきてるぞ」
「……そう」
「それに、オレもヒバリが最後までいるとは思っちゃいねー。顔出したら帰っていいって9代目からも許可をもらってる」
「ふうん」
じっとチケットを見る恭弥。リボーンはニヤニヤと笑っていた。わー、嫌な予感。
「Aがいれば、すぐ帰れるんだろ？サクッと顔を出して虫除けしたら帰ればいい」
「……考えておくよ」
そんなことを言ったって基本的に了承の返事だって分かってる。つまり、今週の日曜日はパーティーに行くことが決まったわけだけど。
あんまり乗り気じゃないなぁ。パーティーって面倒なんだもん。
男同士の恋愛は一般的じゃないんだし、そういう場にいたら変な目で見られそう。僕は別に気にしないけど、恭弥がそんな目で見られるのは嫌だなぁ。
「服はこっちで用意するから、当日は15時に書いてある場所に来い」
むいっと口を尖らせる。拒否権なさそうだし、仕方ないかな。屋上から飛び降りてパラシュートを広げたリボーンが徐々に見えなくなっていく。
どうする、と形だけ聞いてみれば、曖昧な返事が返ってきた。とりあえず日曜日は空けておかなきゃねぇ。
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作者名：怜
| 作成日時：2023年9月2日 16時
