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「継承式の前日まであの子はあなたのことを信じていたわ。まるでボンゴレ�祇い肇轡皀鵝瓮灰競 璽箸里茲Δ法帖弔△覆燭悗凌堯垢糧麥蕁帖頂�さら許されるとは思わないが……すまなかった……」
それを最後に炎に飲まれる鈴木アーデルハイト。水野薫も続いて飲み込まれていった。
気を持ち直したD・スペードが口の端を釣り上げる。過去で起きたことは関係ないと言い張って、得意げだった。
「カオルやシモンの連中を自分の欲のために弄び、お前達をそこまで傷つけたこの亡霊はオレが斬る」
「ほほう。図に乗りますねえ、山本武。しかし、あなたごときがこの私を斬ることなど不可能ですよ」
そう言い切ったD・スペードの姿がぼやけていく。幻覚だね。どちらも本調子ではなさそうだけど、大丈夫かな。
僕、この戦いには一切手出ししちゃいけないみたいだし。手を出していいのなら、こんな茶番一瞬で終わらせてあげるのに。
不満に思いながらも、善戦している山本武を眺める。VGを纏った山本武なら、遊び甲斐もありそうだ。今度誘ってみようかな。
一撃食らったD・スペードの前にクロームが躍り出る。庇うような言動をするクローム。対する山本武は息が上がっていた。病み上がりなんだから、それも仕方ないね。
「よろしい、クローム。ここは退く事とします」
「はい……」
「待てクローム！！お前に渡しておきたい物がある」
そう言った山本武は霧のVGの原石を取り出して、クロームに投げた。マインドコントロールされている彼女にあれを光らせるような炎は出ないだろう。渡しても問題ないと思うけど、D・スペードは霧属性の炎を持ってる。悪用されないといいね。
D・スペードと共に消えていくクローム。あれも幻術かな。確か、未来でフランも使っていたような気がする。
「わりーな。完治してりゃ追っかけられたんだが……ぐっ」
「山本！！大丈夫？」
「病み上がりなのに無理しやがって！！」
「さすがにずっと全力ってのは……キツイな……」
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作者名：怜
| 作成日時：2023年2月20日 23時
