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おかしいと訴えかける沢田綱吉を一瞥して、空を見上げる。来た。
「余計なお世話だ！！つかまれしとぴっちゃん！！」
飛んできた武器がSHITT・Pの腕に絡まる。だけど、復讐者に断ち切られてしまった。そのまま炎に飲み込まれていくSHITT・P。炎と一緒に復讐者も消えていった。建物の上に立っている古里炎真は涙を流している。
「どういうことだ？なぜ、このタイミングでボスの炎真が……」
「沢田綱吉！！今ここでお前を倒す！！」
彼の炎の特性で、建物が割れて瓦礫が宙に浮いていた。あの様子、どうもおかしいな。僕が知っている古里炎真はこんなときに飛び出してくるようには思えない。
飛び出してくるなら、最初から来ているはずだよ。彼の仲間が復讐者に囚われたときに、すぐさま駆けつけたはずだ。
「しとぴっちゃんを……紅葉を……らうじを……そして、僕の大切なものを傷つけたボンゴレを……許せないんだ！！！」
「それはオレも同じだ……その気持ちがわかるのに……なぜ……オレの仲間を苦しめた！！」
弾ける大空の炎。同じことで憤っているのに、こうも拗れるなんて。人間って面白いねぇ。
というか、今言うのもなんだけど、シモンとボンゴレの間に何が起こったの？彼らはボンゴレに裏切られたと主張しているけど、それは本当？
僕が未来で見た�祇い蓮�沢田綱吉によく似た甘っちょろい人間だったよ。そんな人が裏切るなんてありえないと思うんだ。
上空でぶつかり合う炎を見上げながら、五分五分っぽいなぁと他人事のように考える。何度もぶつかり合っては互いにダメージを負っていく。僕に言ってくれれば、一瞬なのに。
そう考えたところで、役割が降ってくるわけじゃない。それに、復讐者から手は出すなって言われてるからね。
地面に降り立った2人は睨み合っている。
「この強さ……血も涙もない、残虐なボンゴレ�祇い寮掬�後継者だけのことはある」
「�祇い呂�前の思っているような男じゃない。過去の記憶を見ているはずだ。それに、オレは今のボンゴレを継ぐつもりはない」
「ハハハ、まだ言ってる。それが君という人間のずるさだ。沢田綱吉」
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作者名：怜
| 作成日時：2023年2月20日 23時
