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「勝敗は決した」
「復讐者！！」
「敗者はシモンファミリーのSHITT・P！では、これよりジョットとコザァートより預かった第3の『鍵』を授ける」
復讐者の手にはくたびれた手紙があった。光を増していく手紙。ふと復讐者が僕を見る。
「見るか？」
「不要だよ」
「そうか。では、ボンゴレとシモンの過去へ、誘え」
リボーンから鋭い視線を感じた。エンティティさまの触手から降りて、少し離れたところに着地する。記憶が流れているのだろう、沢田綱吉たちは静かだった。
「お前に聞かなきゃなんねーことが増えたな」
「あいにくと守秘義務があるんだけど」
「無理矢理吐かせてもいいんだぞ」
おや、と首を傾げる。リボーンがそこまで言うのなら、復讐者という存在はとても興味深いものらしい。それならうまく使って、リボーンと遊ぶ機会を作れないかな。手を出さないという契約しかしていないし、僕から復讐者に攻撃しなければ契約上問題ないと思うんだ。
ああ、でも、復讐者の目があるところで取引をするのはやめておいた方がいいね。だって、彼らにはまだ一つ約束事を取り付けられる権利が残っているから。
『鍵』が流れ終わったのか、沢田綱吉がぽつりと呟く。
「この後、初代シモン達が向かう戦いって…………四方を敵に囲まれてシモンファミリーが壊滅するあの戦いのこと……？」
「初代シモンはボンゴレ�祇い里燭瓩棒錣辰椴∪擇蕕譴道Δ気譴燭任靴隋�だから、私は自分のために生きるって決めたんだよ」
リボーンに目配せして、一旦話を終わらせる。
さて、どうしようかな。リボーンと戦いたい。だけど、復讐者にデメリットを生じさせることは契約違反と捉えられても仕方ないことだ。
契約違反は僕の過ちになる。それでエンティティさまの評判を落としてしまうくらいなら、我慢すべきだ。ああ、悩ましいな。
ふと顔を上げて、思考を中断させる。炎の気配が近付いてきていた。
「この戦いが終わったら、お兄さんと一緒に君達も助けにいくよ」
「！！」
「10代目！！」
「あっ！なんでオレ……こんなこと……！？で……でも……なんかしっくりこないんだ！！」
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作者名：怜
| 作成日時：2023年2月20日 23時
